レビュー21 



その33 『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)2006/09/06(水)11:30-13:00

パーソナリティは高田文夫と乾貴美子

◆オープニング

高田「…そして水曜日はいつも昇太くんだけど、夏休み?」
乾「そうなんです。きのう富良野の人間ドックに入ったそうなんですよね」
高田「富良野にいるの、あいつ。なんで富良野でのんきに、人間ドック入ってんの?」
乾「そうらしいんですよ。人間ドックで検査したあとに、お酒を」
高田「満喫と」
乾「ええ。たらふく飲んでらしたそうなんですよ」
高田「人間ドックの意味ないだろ」
乾「そうなんですよねー」
高田「それでいま休んでいるわけだ」
乾「ええ」
高田「さあ、そこで」
乾「きょうは昇太さんのピンチヒッターをお願いしているかたがいらっしゃるんですが。ピンチヒッターといえば、ビバリー的にはこのかたでございます」
高田「この男はな、いいからね。どうなの、きょうは。呼んでみる?」
乾「元猿岩石の有吉さんが登場です」
高田「ちょっと来てるかな」
乾「有吉さーん」
有吉「どうもご無沙汰しております、高田先生」
高田「元気か?」
有吉「なんとか元気でやっております」
高田「なんとかやってんの?」
有吉「上島の保護のもと、なんとなく」
高田「どうだい、竜兵会の活動は。あいかわらずか?」
有吉「竜兵会はあいかわらずなんですが、最近、上島離れが激しいんですよね」
乾「あら」
高田「え、みんなが離れてってんの?」
有吉「はい、どんどんどんどん離れていってまして」
高田「竜ちゃんから」
有吉「土田、劇団ひとりと、どんどん独立しておりますんで」
高田「土田も劇団ひとりも出て行っちゃったの?竜兵会から」
有吉「そうなんです、まったく。ボクぐらいですね、上島にぶら下がっているのは」
乾「なんか最近の上島さん、面白話とかありましたか?」
有吉「最近、竜兵会はジャニーズ形式をとりまして」
高田「どんな形式なの?それは」
有吉「みんな、先輩後輩関係なく、『くん』づけで呼び合うという。『上島くん』とボクも呼んでおりますんで」
高田「じゃ、有吉は『上島くん』って呼んでいいわけ?」
有吉「はい、もう全然大丈夫でして。ノッチさんだけはマッチさんと一緒で『ノッチさん』と、みんなが」
乾「(笑)」
高田「マッチはノッチになってるわけだ。スライドしてね。韻を踏んでるわけだ」
有吉「そうですね、ジャニーズ形式で頑張っております」
高田「マッチがノッチになってると。ポジションが。ああ、そうなんだ。あと、誰がカブってるわけ?ジャニーズと」
有吉「えーとですね、特に…」
高田「マッチとノッチしか考えてないだろ、オマエ」(笑)
有吉「すいません、ちょっと詰めが甘いトークをしまして」
高田「そこしか考えてなかったと」
有吉「最近、高田先生がいなかったもんですから、油断しておりまして」
高田「油断してて、スキがありすぎた?」
有吉「申しわけございません」
高田「あーそうかそうか。きょうは昇太いないから頼むぞ」
有吉「はい、よろしくお願いします」
高田「きょうはどこ行ってるわけ?」
有吉「きょうは、お台場のフジテレビに来ておりまして。ボク、久々にフジテレビに入ったもんですから、3年ぶりぐらいに入ったもんですから、緊張しておりまして」
高田「フジテレビも大変だよ。いまもう特番、特番で。朝から安藤優子さん出てたもん」
有吉「そうなんですよ、いま、スタッフさんもせわしなく動いてる感じですけれども。というわけで、ここでお話をうかがうのは、本日のゲスト、フジテレビの編成担当局ドラマ制作担当局長」
高田「いろいろ当ててるからね」
有吉「大多亮(おおたとおる)さんと」
高田「ヒットメーカー」
有吉「もう超大物ですから。ボク緊張しておるんですが。ドラマ『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』などを作った大物プロデューサー、ということで」
高田「これは大丈夫だよオマエ、ドラマはいれるよ」
乾「そうですよ」
有吉「そうですかね」
乾「有吉さん、ドラマ出られたことあるんですか?」
高田「あるよな」
有吉「ボクはね、ドラマけっこう出てるんですけれども」
高田「出てるよな」
有吉「フジテレビのドラマはあんまり出してもらってないもんですから」
高田「フジテレビ以外は出てるんだな」
有吉「きょうはだから、毒舌だとか、茶化しとか、そういうのは無しで」
高田「オマエの魅力半減じゃないか」
有吉「でも、コーナー全体に漂うヨイショ感、ヨイショの感じを」
高田「あー、持ち上げる感じを出して」
有吉「はい。というわけで、このフロア、いろいろとドラマの」
高田「きょうはおめでたい一日だから大丈夫だよな。大丈夫だろ、おめでた一色だから」
有吉「ドラマのいろいろと、高視聴率のドラマの番組表のチラシが載ってましてね。『結婚できない男』18パーセント!」
高田「いいんだよね、『結婚できない男』、当たってんだよね、阿部寛さん」
有吉「いいんですよね、うちの結婚できない男の昇太は北海道に行ってますけども」
高田「そうなのよ。北海道行っちゃって、あの結婚できない男は」
有吉「女子バレーの高視聴率がいろいろ載っておりましてね、いい感じですけれども」
高田「あ、そうか、女子バレーもいま当たってるよね、フジテレビ」
有吉「というわけで、きょうは、来週16日土曜日に公開される映画、『シュガー&スパイス風味絶佳』のプロデューサーも務められたという大多さんをお迎えしまして、いろいろとお話を聞きながら」
高田「この映画、柳楽(やぎら)くんが出てるやつだよ」
有吉「柳楽くんが主演で」
高田「なぎら健壱じゃないよ、オマエ。なぎら健壱主演じゃないよ」
有吉「なぎら健壱さんのインチキ映画っていうのも見てみたいもんですけれども」
高田「(笑)インチキ映画。なぎら健壱じゃないほうだから」
有吉「主演に柳楽くん。そしてそのお相手に沢尻エリカさんをお迎えしてという」
高田「沢尻エリカさん、いいよね」
有吉「これまた面白い映画のいろいろお話をおうかがいしていきたいと思います」
高田「じゃ、12時すぎに頼むからね」
有吉「はい、大多さんの登場は12時ごろになります」
高田「じゃ頼むよ」
有吉「はい、お願いいたします」
高田「はいよ。じゃそろそろ行きますか」
乾「久々の登場、元猿岩石の有吉さんが、大物プロデューサー相手でも毒を吐けるんでしょうか」
高田「(笑)吐けよ。はい、高田文夫と」
乾「乾貴美子の」
高田・乾「ラジオビバリー昼ズ」


◆お台場フジテレビ

乾「高田文夫と乾貴美子のラジオビバリー昼ズ。本日の中継コーナーは昇太さん夏休みにつき、ピンチヒッターとして元猿岩石の有吉さんが登場。フジテレビプロデューサーの大多亮さんにヒットの秘密を伺いに行きます」

高田「さあ、きょうも11時半からおめでたムード一色の中、お届けしておりますラジオビバリー昼ズでございますが、こちらもお母さんですよ、お母さん」
乾「はーい、娘は7ヵ月です。乾貴美子でーす」
高田「きょうは昇太くんが休みだっていうことで」
乾「代打、このかたにお願いいたします」
高田「まかしていいのかね、この男」
乾「もうお馴染みですから」
高田「大丈夫か?」
乾「ええ、大丈夫でございます」
高田「行きましょうか」
乾「ぜひ毒舌でお願いします。有吉さーん」
有吉「はい、どうもよろしくお願いします」
高田「はい、頼むよー」
有吉「毒舌なんて飛ばせるわけないでしょう、いい加減にして下さいよ、天下のフジテレビに来てるんですから」
乾「(笑)」
高田「頼むよ」
有吉「なに言ってるんですか」
乾「権力に負けないで」
有吉「ニッポン放送の人間が、生意気に言わないで下さいよ」
高田「子会社が」
有吉「子会社なんですから。そうですよ」
高田「早くタイトルいってくれ」
有吉「はいはい、というわけでいきましょう。これが流行最前線だ、『元猿岩石有吉のなんでも番付!』」

♪ジングル

有吉「さあ、ということでですね、はい。きょうは天下のお台場フジテレビにお邪魔しております。というわけで、もう…スタジオ、これスタジオじゃないな、緊張するな、ここ」
高田「なに言ってんだ」
有吉「このフロアはですね、もう大変大人のムード漂う、素敵なオフィスになっております。いい空気ですよー。やっぱりいい匂いもしますね。ファブリーズ的な、いい匂いがしております」
乾「ファブリーズ…消臭ですか?」
有吉「というわけで、きょうのゲストはフジテレビの大プロデューサー、大多亮さんでございます!よろしくお願いいたします」
大多「よろしくお願いします」
高田「よろしくお願いします」
有吉「はい、なんかそちらの、こきたない二人は聞きたいことありますか?」
乾「(笑)いま、どこのフロアにいらっしゃるんですか?」
有吉「はい。こちらはですね、ドラマ制作センターの!フロアにいましてですね」
乾「あのー、かつてニッポン放送が入っていた、えーと、メディアタワー?あれオフィスタワー…」
有吉「オフィスタワーですね」
乾「オフィスタワーのほうですか?」
有吉「はい、そうです、そうです」
乾「ほうほうほう」
有吉「ほんとに広々とした…」
高田「どんな表現だ」
有吉「大多さんの局長席、いまお邪魔してるんですけれども、すっごい大きなデスクですよーー」
一同「(笑)」
大多「おおげさですね」
有吉「恐ろしいぐらいに大きなデスク」
高田「…説明してるよ」
有吉「大多さん、目の前にいますけれども、ジャケットひとつとっても、もう仕立てのいい感じがプンプン伝わってきましてね。素晴らしいですよ」
乾「ヨイショが上手ですねー」(笑)
高田「まだ言葉発してないじゃない、ゲストが。オマエひとりでブツブツ言ってて」
有吉「すいません。ヨイショに夢中になってしまいまして、すいません。というわけで、大多さん、きょうはよろしくお願いいたします」
大多「よろしくお願いします」

◆プロフィール

有吉「じゃ乾さん、大多さんのプロフィールの紹介のほうを、まずお願いいたします」

♪BGM『ラブストーリーは突然に』小田和正

有吉「この曲ね」
乾「きょうのゲスト、フジテレビの大多亮さんは1958年11月、東京は台東区のお生まれで、現在47歳でいらっしゃいます。高校時代は、ハンカチ王子でもお馴染みの早稲田実業で、音楽プロデューサーの小室哲哉さんとご学友だったそうです。その後、早稲田大学をご卒業、1981年にフジテレビに入社されました。報道部、広報部を経て、1986年にドラマの制作部門へ配属されました。『カ〜ンチ♪』のセリフでも話題になった『東京ラブストーリー』、そして『僕は死にまっしぇ〜ん』で一世を風靡した『101回目のプロポーズ』などなど、次々と大ヒットを飛ばされました。現在は、若くしてフジテレビ編成制作局ドラマ制作担当局長、ドラマ作りの指揮をとりつつ管理職というお仕事三昧でございます。映画のプロデュースにも進出されて、まもなく公開される映画『シュガー&スパイス風味絶佳』で大忙しのご様子です。『プロデューサーというのは性感マッサージのようなものです。視聴者のツボをどれだけ押せるか。だからたくさんツボを知っているほうがいい』。そう言ってはばからない、そんなかたがきょうのゲスト、フジテレビの大多亮さんでーす」
有吉「はい、というわけで大多さん」
大多「なんか『性感マッサージ』って、僕、こんなこと言いましたっけね?」
乾「あら、言ってないですか?」
大多「いや、記憶ないですけど、すごくイメージ悪くないですか?」(笑)
有吉「いや、それは全然。大多さん、どうですか?性感マッサージのほうは」
大多「だから、言ったみたいじゃないですか」(笑)
高田「有吉、やってあげて」
大多「なんか言葉のハズミで言ったんでしょうね」
有吉「やってあげなよって、やめて下さい(笑)」
高田「有吉、やってやりゃあいいじゃない」
有吉「はい。さあ、というわけで、大多さんは早稲田のご出身ということで」
大多「早実なんですね。早稲田ですけれど、早実」
有吉「どうでしょうか、話題のハンカチ王子の活躍は?」
大多「ハンカチ王子はやっぱり嬉しいですよね。荒木大輔くんが前、甲子園に行ったときには、決勝戦、応援に行ったんですけどね。今回はちょっと行けなかったんですけど」
有吉「お忙しいですもんねー」
大多「でもね、何としても行きたかったですけどね」
有吉「そうですよね」
高田「ああいうときOBは寄付金とか集められないの?」
大多「来ましたよ、いろいろと。払わなかったですね(笑)」
高田「OBは大変だよね」
大多「そうなんですよ」

◆初プロデュース作品

有吉「というわけで、86年からドラマの現場に入られまして、かれこれ20年ということで、初プロデュース作品というのは?」
大多「ご存知ないと思いますけどね、『君の瞳をタイホする』というのが…」
有吉「知ってますよ!ダブル浅野の」
大多「違いますよ」(笑)
高田「違うんじゃないか、全然違う」
大多「陣内さんと浅野ゆう子さんの」
有吉「工藤静香さんも出てらっしゃいましたよね」
大多「お、見てらっしゃいましたね」
有吉「はいはい、久保田利伸さんの『You were mine』が」
大多「そうですそうです」
有吉「主題歌で」
大多「そんなの知ってるの、いま珍しいんじゃないですかね」
有吉「これぐらいボク、大多さんのことが好きなんですよね。ボクを起用してもらえるようなチャンスなんてございますかね」
大多「よくこういうふうに直接言われるの、いちばん困るんですよね」
有吉「そうですよね」
乾「やんわり断られましたね」(笑)

◆ヒットの法則

有吉「というわけで、20年間もいらっしゃいますと、そろそろヒットの法則というか、ツボもわかると思うんですけれども、どうでしょう、ヒット作をつくるツボみたいなものは?」
大多「これはね、わからないですよ」
有吉「わからない?」
大多「わかってたら苦労しないじゃないですか」
有吉「そうですよねー」
大多「みんな当たるか当たらないか、わからないで、すべてのプロデューサーが番組作ってるわけでね、ツボわかんないです。いまだにわからないです。高田さんはわかってるかもしれないけど」
有吉「高田先生も最近わかってないと思いますよ」
高田「(笑)大きなお世話だよ、オマエ起用したのが失敗だったよ。レポーターに行かしたのが、それから失敗だよ」(笑)

◆シュガー&スパイス

有吉「というわけで、フジテレビは映画もたくさん作っておるわけですけれども、現在公開中の『UDON』」
高田「当たってるよね」
有吉「ユースケ・サンタマリアさんの映画ですね。あれも大変好評なんですけれども、大多さんは、来週16日土曜日公開の映画、『シュガー&スパイス風味絶佳』のプロデュースを、てん…たんとう」
大多「てんとう、じゃない、担当」
高田「転倒、コケてどうすんだよ」
有吉「申しわけございません。担当のかたがピリピリされてますんで、緊張しております」
一同「(笑)」
有吉「有吉なんかに宣伝ができるのかという感じがプンプンしてて…」
高田「みんなして不安なんだよ」
有吉「はい。というわけで、映画『冷静と情熱のあいだ』で組んだ中江監督と再びタッグを組まれたということで」
大多「はい」
有吉「これ、前回の映画を撮ったときに、こういうお約束は?」
大多「いえ、全然してないです。『冷静と情熱』がもう5年も前の映画ですからね。ただまあこういうラブストーリーを久々に映画にするんだったら、やっぱり中江とやりたいなと思って」
有吉「はいはいはいはい」
大多「彼とやるんですけどね」
有吉「これは酒の席でとかという話ではないんですよね?」
大多「ま、近いですよね。だから、またやろうよっていう。彼も『ドクターコトー』を撮ってたりとか、スケジュールけっこういろいろあるんで、合間ぬって一緒にやろうっていう話になったんですけどね。中江監督の奥様が脚本も書いているんです」
有吉「えー!これはもう…」
大多「夫婦で稼いでますから」
有吉「凄いですねー。もう、優秀な夫婦ですねー」
高田「(笑)そんなヨイショ、オマエ。優秀な夫婦ですねって(笑)、オマエどんなヨイショなんだ」
有吉「ヨイショのほうは自信があんまりないんですけどね、申しわけございません」

◆映画とドラマの違い

有吉「というわけで、ドラマと映画のプロデューサーのお仕事に違いっていうのはあるんですか?」
大多「いや、基本的にはないですね。ただまあ、ドラマの場合、連続ドラマも11本ありますからね、11時間あるわけで、映画は2時間ですからね。その作り方の差は若干ありますけども、仕事に差はないですね」
有吉「映画だから気持ちが、こう強く入るとか…」
大多「あとね、テレビの場合、こんなプロデューサーが出て来て、あんまり宣伝しないね。もうちょっと裏方になってますね」
有吉「そうですね、大きな顔して出て来ないですもんね」
大多「いや、だからなんで?ここにいろっていうから、いるんじゃないですか!ひどいじゃないですか」
乾「(爆笑)」
有吉「すいません」
高田「今度は、しくじってやんの、バカだね」(笑)
有吉「管理職で、今も、こうやってらっしゃるわけですけども、そこでまたプロデュース業もかたわら…かたわらじゃないですけど」
高田「なに言ってもダメだよ」
有吉「こうやって机でじっと座ってらっしゃるのは苦手ですか?」
大多「いやいや、そんなことはないんですけども、要するに年間に1本ぐらい、そういう映画とかをやってるほうが。けっこう筋力トレーニングみたいなとこがあって、いろんな若手のプロデューサーの企画を選ばなきゃいけないわけですね」
有吉「はいはい」
大多「そういうときにあんまりズレてるとマズいわけですよ。時代の空気を感じたりするためには、やっぱり実践トレーニングを積んでないと。トレーニングで映画やってるのかっていうのも問題ですけども」
有吉「いえいえ」
大多「実践をやってないと鈍るっていうのも、理由の一つにあります。もちろん、ものづくりが好きだってのもありますけども」
有吉「なるほど。大多さんも現場のほうにはよく行かれたりするんですか?」
大多「ええ、たまーに」
有吉「あーあ、いい迷惑ですねー」
大多「なんですか」
乾「(笑)」
大多「たまになんだから、いいじゃないですか。たくさん行きますって言ったら、いい迷惑ってわかりますけど」
有吉「そうですね、たまにですね、はい。というわけで…」
高田「有吉、面白いな」(笑)

◆好きな映画ベスト3 第3位

有吉「ここで映画プロデューサーも務められている大多亮さんに、映画の話をお伺いしたいんですけども、これまでどんな映画に影響を受けてこられたのか、好きな映画ベスト3を紹介していただきたいと思います。はい、ベスト3、まず3位は!」
大多「『キャバレー』という。これは知ってますか?」
有吉「いや、これはちょっと拝見してないですけど」
大多「高田さんはご存知ですよね?」
高田「ライザ・ミネリだよね、踊って」
有吉「ライザ・ミネリ」
大多「これ、有名な映画なんだ」
有吉「ちょっと勉強不足で、大変申しわけございません。もちろん『シュガー&スパイス風味絶佳』のほうはビデオで拝見させていただきたいと」
大多「ビデオで。ビデオで見ないで映画で見て下さい」
有吉「映画ももちろん。素晴らしい映画ですね、今年いちばんですね」
高田「今年いちばん(笑)、まだ8ヵ月しかたってないよ」
有吉「いやいや、あとの4ヵ月は死んだようなもんでしょう」
高田「あとの4ヵ月は死んだようなもんか、後半は(笑)。映画界はもうダメか4ヵ月」
有吉「『キャバレー』はどういったところが?」
大多「大体失恋の話が好きなんですけど、ライザ・ミネリ、非常に悲しい別れをするんですけど、中学2年か3年のとき、けっこう胸が痛かったですね、。うーん、どうすんだろ、この先この女性はと思ってね」
有吉「キャバレー…」

<フロアで笑い声>

大多「なんで笑うんですか?そこで」
有吉「ボクの聞きっぷりが悪いってことですよね。すいません。そこから大多さんがキャバレーに、キャバクラに行った…話ですね」
高田「キャバクラ(笑)」
大多「全然違います。映画のタイトルですからね。わかってますか?」
高田「人の話、聞いてないじゃないかオマエ、キャバクラ行った話ですねって、そんな話、してないじゃない」(笑)

◆好きな映画ベスト3 第2位

有吉「フジテレビ大多さんの好きな映画ベスト3、第2位は!」
大多「えー『追憶』です」
有吉「あー、追憶。これもちゃんと拝見したことがないんですけれども」
大多「全然見てないんじゃない」
有吉「すいません」
大多「もうちょっと勉強したほうがいいんじゃない?」
有吉「そうですね。好きな映画は『ネバーエンディングストーリー』」(笑)
大多「そりゃそれでいい(笑)。これはバーバラ・ストライザンドという人、知ってます?」
有吉「バーバラ・ストライ…バーバラ・ストライザンド…はい」
大多「ロバート・レッドフォードと、これも失恋の話で。たぶん高田さんはもちろんごらんになってて。いい映画でしたよね?」
高田「よかったですね」
大多「これも失恋で切なーい名作ですよ」
有吉「はい。名作」
大多「もうだいぶ前ですけどね」
有吉「これはちょっと、あらすじのほうを大多さんに」
高田「あらすじのほうって(笑)、なんで解説しなきゃいけない…」(笑)
乾「(笑)」
大多「ここで『追憶』のあらすじは必要ないんじゃないですかね」
有吉「申しわけございません。悲しい恋愛の話が大多さんは」
大多「そうですね。そのほうが心に残るんですよね、なぜか」
有吉「なるほどねー」
大多「ハッピーエンドも好きなんですよ」
有吉「あ、そうですか」
大多「ハッピーエンドは、ほら、そこがピークみたいな感じがするじゃないですか。そこからどう生きていくのか、妙に興味がいっちゃうんですよね」
有吉「あとは客にゆだねる、もう、どうぞこの先を考えて下さいと」
大多「なんか目が泳いでいる」(笑)
高田「なに言ってんだか、わからないよー」
有吉「うまくやろうとすると失敗しますね」(笑)

◆好きな映画ベスト3 第1位

有吉「というわけで、とっとと1位いきましょう。フジテレビ大多さんの好きな映画ベスト3、第1位です!」
大多「『小さな恋のメロディ』」
高田「あ、これ1位ですか」
大多「1位なんですよー」
有吉「小さな恋のメロディは、大多さんのデスクの後ろにもCDが置いてありますねー」
大多「たまたま今度結婚する、うちの社内の女性がいてね。その人が、結婚式でよく音楽がかかるじゃないですか、あれでかけたいって持って来てくれって言われて、持って来て、ちょうど置いてあったんです、これ」
有吉「あ、そうですか、これは…」
大多「ビージーズって知ってます?」
有吉「ビージーズ、はい、グッチさんと…」
高田「…バカやろう」
大多「これちょっと…」(笑)
有吉「グッチ裕三さんとモト冬樹さんの…」
大多「それマジメに言ってんじゃないですよね?」
有吉「いえ、ほんとです」
大多「ほんとに言ってるんですか?」
高田「ほんとにって…」(笑)
大多「ちょっとリアクションができない…」
有吉「なんかモノマネの映画ですか?」
高田「モノマネの映画って…」(笑)
乾「(笑)」
大多「いえ、あのね、少年、子供の、小学生ぐらいですね、日本で言う、男の子と女の子の物語です」
有吉「あ、これは有名な歌ですよね。♪ファラソファラソファララ〜(メロディーフェアのイントロ部分)」
大多「そうです!わかってるじゃないですか!」
有吉「あーわかりましたわかりました、はい」
大多「やっと話が合って、よかったー!そうですよー」
有吉「はー、やっと共通の…」
高田「共通のって(笑)、共通じゃねーだろーオマエ」
乾「(笑)」
大多「よかったー、嬉しいですよ」
有吉「嬉しい」
大多「それですそれです、メロディーフェアね」
有吉「メロディーフェアという。これはどういう?また悲しい…」
大多「これね、でも、小学生同士で結婚しようという話で、二人で駆け落ちしちゃうんだけども。それで終わるんですよ、ラストシーン。その先うまくいくわけないわけで、どう考えても。それが妙に心に残ってね。でもその純粋な気持ちがすごく伝わってきて、これはもう僕らの世代、僕、さっき47って出ましたけども、僕らの世代はたぶんバイブルですね」
有吉「バイブと」
大多「いや違う、バイブルね」
高田「(笑)」
有吉「あ、バイブル、はい」
大多「32回も僕、見ましたよ」
有吉「えっ、そんなにですか!」
大多「通っちゃって、映画館に」
有吉「あ、映画館に32回?」
大多「ええ、そうですそうです」
有吉「これは凄いですね。大多さんは悲しい恋愛の話が好きということですけども、失恋なんかは?」
大多「それは誰だってあるんじゃないですか?」
有吉「そうですか…」
大多「そうですかって(笑)」
有吉「やっぱりこれだけ素敵な男性だと、失恋なんかないのかななんて思っちゃいますけど」
大多「そんなことないですよ」
有吉「ほんとですか?」
大多「有吉さん、たくさんあるの?」
有吉「ボクなんてもう、ほんとゲスな男ですから、失恋、失恋です、はい」(笑)
大多「ゲスな男なんだ…、まあいいや」
有吉「というわけで、本題に入りたいと思いますけども」
大多「なんかもう、恥ずかしくなってきましたね、これから」
乾「ここまでの話、余分みたい」

◆ストーリー紹介

有吉「今回、9月16日から公開される『シュガー&スパイス風味絶佳』について伺ってまいりたいと思いますが」
大多「はい」
有吉「まずストーリ−紹介のほう、スタジオの乾さん、お願いいたします」
高田「ストーリー紹介、好きだな」(笑)
乾「こちらの映画は、米軍基地に隣接した、アメリカの香り漂う街、東京の福生が舞台になっています。高校を卒業したあと、特に目的もなく、とりあえずガソリンスタンドでバイトをしている少年、志郎が平凡な毎日を送る中、初めて本当の恋の味を知るというお話なんですね。恋する人すべてに捧げる、愛おしくも切ないラブストーリーとなっておりまーす」
高田「はい、現場さーん」
有吉「はい、どーもー。どうですか、このあらすじ聞いただけでも素晴らしさ、伝わってくるんじゃないですか」
大多「いま、いろいろとダメ出しを喰らってたじゃないですか」
有吉「申しわけございません。真剣に怒られてました。いまちょっといろいろと問題がありまして(笑)。というわけで、主演には『誰も知らない』で、もお〜エライことになりました、やぎらもゆうやくん」
大多「『やぎらも』じゃない、やぎらゆうや」(笑)
高田「メチャクチャだな、もう」
有吉「(笑)柳楽優弥くん。そして『パッチギ!』で主演を務められました」
乾「主演じゃない…ですよね?」
有吉「沢尻エリカちゃんというお二人なんですけども、このキャスティングにはどんなひらめきが?」
大多「ひらめきというか、まあ柳楽くんが『誰も知らない』やって、『星になった少年』やってね、で、これからいわゆる少年っていうか、子役ですよね、子供から大人になっていく間の、いちばん難しいとこなんですね、俳優さん。なかなか成功した方がいないぐらい難しいんですね。そこのいちばん微妙なとこっていうか、デリケートなところを、挑戦してみたいなっていう意欲を駆り立てられたっていうのが、いちばん大きいですね。柳楽くんがまずあって、で、相手役を原作のイメージに近いのは誰かなって思って、『1リットルの涙』っていうドラマがうちであったんですけどね、沢尻エリカさんがとても素晴らしかったんで。というぐらいですね」
有吉「沢尻エリカさん、きれいですね〜」
大多「え、なにで知ってるんですか?」
有吉「あの、ちょっと拝見したんです」
大多「そうですか」
有吉「試写のほうで」
大多「はい」
有吉「あと、柳楽優弥くんも微妙な時期っておっしゃってましたけど、これはもうデリケートエリア超えますね」
大多「デリケートエリア超えますか」(笑)
有吉「デリケートエリアもう充分乗り超えますね」
大多「そうですか」
有吉「切ないですねー柳楽くんは」
大多「なんか男性の方にも非常に評判がよくて、嬉しいですね、それはね。何がよかったんですか?」
有吉「…セリフ回しですね」
大多「セリフ回し!」(笑)
高田「(笑)セリフ回し!ヒットだよ、いまのは」
乾「(笑)」
大多「凄い感想。初めて聞きましたよ、セリフ回しがいいっていうのは」
高田「セリフ回し、ほめちゃったよ」
大多「…まあ、いいや」
有吉「(笑)すいません」
乾「ここで主題歌をお聞きしましょうか」
有吉「お願いします」
大多「お願いします」
乾「映画『シュガー&スパイス風味絶佳』の主題歌、オアシスで『ライラ』です」

♪『ライラ』オアシス

乾「映画『シャガ−&スパイス風味絶佳』の主題歌、オアシスで『ライラ』を聞いていただきました」
高田「はい、現場さん、現場さん」
有吉「はい。というわけで、オアシスの素敵な名曲ですけれども」
高田「名曲って…語り継がれてる曲じゃないから、まだこれ」
有吉「そうですね。この映画のために特別にね、いろいろ何かあったみたいですけど」
大多「何かあったみたい…(笑)」
高田「何かあったみたいって(笑)、いい加減だなオマエ」

◆お知らせ

有吉「というわけで、映画の担当のかたから不満が出てますんで、大多さんのほうから改めてお知らせのほうを」
高田「そう、ちゃんとしてもらったほうがいいよ」
有吉「お願いいたします」
大多「セリフ回しがいいっていうのは自分で言う必要はないですね」
高田「セリフ回しのいい映画を」
大多「本当に若い10代、20代のかたはもちろんですけども、30代、40代、もっと上のかたまで非常に幅広い年齢で見れるラブストーリーになっていると思います。初恋を思い出すも良し。これから、いま恋をしたいと思っている人にも最適で。人は死んだりはしませんけども、泣けますんで、ぜひとも。切なく泣けますんで、ぜひごらんになっていただきたいと思います」
有吉「はい。というわけで次回、ボクの、どうでしょうか、出演のほうは?」
大多「粘りますね。僕、高田さんと相談します」
有吉「高田さんと、ですか?」
高田「(出演は)やめたほうがいいと思いますよ」(笑)
有吉「(そんなこと言うのは)やめてください、高田先生。というわけで、大多さんがプロデュースされました映画『シュガー&スパイス風味絶佳』は、来週16日土曜日、全国東宝系劇場でロードショーになりまーす」
高田「そうだね」
有吉「はい」
乾「有吉さん、今日はご苦労さまでした」
有吉「どうもありがとうございます」
乾「スタジオで高田先生が、二重丸をずっと出しながら、おなかをかかえてました」
有吉「こちらの現場では三角以下ですね」
高田・乾「(笑)」
有吉「大変評判が悪そうですけども」
高田「あー、おかしい」
有吉「というわけで、最後は大多さん、メッセージ、もういいですね?」
大多「もう言いましたから、いま」
高田「聞いてないのかよ」
有吉「すいません」
大多「段取りわかってないみたい」
高田「聞いてないね、人の話」
有吉「というわけで、本日のゲストはフジテレビの大プロデューサー、大多亮さんでした!」
それぞれ「どうもありがとうございました」


◆反響

高田「有吉で笑ってしまいましたね」
乾「もう笑いすぎて、おなか痛いです」

高田「いや、意外や意外、有吉がよかったって、ものすごい量が」
乾「すごい量ですねー」
高田「『笑いました笑いました。涙かかえて笑いました。やっぱり高田さん、ツボを知ってますね。しかし、ビバリーでしか使えないところが悲しいです、このおかしさが』」
乾「確かに」
高田「もうすごい量ですよ。『有吉さんの中継、久しぶりに私も涙を流しました』と」
乾「みんな泣いている」
高田「泣いてるんだよ。涙、涙で笑いすぎて、涙が止まらない」
乾「有吉さんと偉い人っていう組み合わせ、最高ですね」
高田「あいつ、追い詰めると面白いんだよ。『あの、ぬかにクギといった感じで、包帯の上からカサブタをかくような、そんなもどかしさを感じました』。いいねー、よかったよかった」
乾「最高でしたね」
高田「有吉、大爆笑でございました」
乾「あらすじ紹介して下さいって(笑)、心こもってない」

♪『白い雲のように』猿岩石

高田「流れてきましたね。もう凄いんだよ、メールが」
乾「ほんとだ」
高田「『藤沢のアヤちゃんです』と。『有吉、面白すぎます』と。『運転しながらだと危ないから、いま路肩に止めて爆笑してたら、反対車線で駐車していた車も大爆笑しております』」
乾「えー、すごーい!」
高田「みんな車の中で意表をつかれたんだ。中には『元猿岩石と紹介しないと誰のことだかわからないのが、ちょっとさみしいですね』と。面白かったな。こういう時代もあったんだ。これ、ヒットしたんだよ」
乾「ほんと、きょう、おなかかかえて笑いました」
高田「笑った笑った、有吉な」


(2006/09/16記)


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