レビュー22 



その36 『ものまねバトル39』(日本テレビ)2006/10/08(日)19:00-21:54

N「レディス&ジェントルマン、天高くものまねこゆる秋、隣りはバトルを見る人ぞ。半年ぶりのご無沙汰です。日本テレビが自信をもってお届けするスーパープログラム。豪華絢爛、抱腹絶倒まちがいなしのものまねオンパレード。いずれ劣らぬ爆笑ものまねパフォーマンス。懐かしい名曲から最新ヒットまで、実りの秋だ、新ネタ大収穫。怒濤のものまね百連発!興奮の汗と涙であなたもきっとハンカチ王子!?ものまねの神髄よ、いまここに解き放つ!いざ参らん!」

ものまねBATTLE 秋の3時間スペシャル!

司会 福澤朗 研ナオコ(紅) ヒロミ(白)
ナビゲーター 山寺宏一


◆ドラマ&映画 名シーン対決SP

ものまねバトル恒例スペシャルバトル!

大ヒットドラマ&映画の名シーンを再現して対決!

古畑任三郎vsマイボスマイヒーロー

太陽にほえろってvs仁義なき戦い


◇仁義なき戦い

実録極道映画の代表作に爆笑!そっくり軍団が挑む!!

N「昭和25年、戦後復興のさなか、縄張り争いによるヤクザ同士の抗争が、広島市内各地で勃発。多くの若者の死と引きかえに争いの火は拡大の一途を辿っていった。そのころ呉市内の料亭には、各一家の幹部が集結。県外から押し寄せる新たな敵を迎え撃つため、広島大連合の計画が極秘のうちに進められていった」

OH!仁義なき戦い バカ戦争

名作ドラマ&映画完全再現!

山守組々長 金子信雄(イジリー岡田)
槙原組々長 田中邦衛(葉月パル)
明石組若頭 梅宮辰夫(鳥川耕一)
天政会会長 小林旭(有吉弘行)
広能組々長 菅原文太(シベリア文太)

*というわけで今回、名作映画再現スペシャルに、有吉さんも堂々の参加です。なかなか本家に迫る緊迫感あふれるナレーションで始まりましたが、登場人物は、おふざけの面々です。まず、イジリーさんの金子信雄が「んっ、んっ」と、三枚目でして。まあ、もともと金子さんはそんな傾向にありましたが。他の方々はソックリさんなのですが、有吉さんの小林旭は、いきなり「笑」です。真面目に演じるには無理がありまして、暴走します。

有吉「ほっ!今度の計画はまるで死にに行くようなもんで」
文太「おー、取りに来る言うなら取りに来いや。わしゃあ一筋縄にはいかんど」
有吉「わしゃあ、そないなこと言うとらんばい、ばい!」

*有吉さんの声は、頭のてっぺんから抜けるような、あの小林旭独特のもの。といいますか、鶴太郎さんのモノマネをさらに大袈裟にした感じで、一歩まちがえるとオチョクッているような。いやもうふざけてます。セリフもなんと言っているのか正確にはわからないので、この起こしもテキトーです。なんと言っているのかよくわかるのは、ナレーションのみなので、ナレーションを書いておきます。

N「こうして一同は団結。敵に奇襲攻撃を仕掛けた。俗に言う『スナック夢、乱射事件』である」

*スナックの店の前。有吉さんは黒っぽいスーツに青いタイ。

有吉「行っちゃえよ!」
イジリー「おう!」

N「ところが…」

*店内から銃の乱射音。

N「一体、敵の正体とは…」

*店内、壮絶な死にざま。

♪『ゴッドファーザー 愛のテーマ』

ロバート・デニーロ(どーよ・テル)登場。

N「こうしてデニーロはやすやすと広島を制圧。市民の生活に平和が戻ったのである」



◇スタジオに集結したヤクザの皆さんの熱唱

♪『兄弟仁義』(北島三郎)

横一列に並んで登場。向かって左からテル、葉月、文太、イジリー、有吉。

イジリー「♪親ののォー血を引くのォー兄弟よりものォーにょにょにょ」
葉月「♪かたい、ちぎりの、義兄弟〜」
文太「♪こんな小さなのォさかづきじゃけど」
有吉「♪ほとこォーひのちィーほ〜い」
四人「♪かけて〜飲む〜」

*有吉さんは、広島のどの地区の人なのか、というか、どこの地方の人というか、どこの国の人なんだ、という感じで、言葉が全部、は行、「はひふへほ」になっていました。デニーロは歌わず、ずっとボディランゲージでした。ほっ!



◆マニアックものまね対決

山寺「続いてはテクニシャン・ホリ、バーサス、本能の男・有吉、ものまねマニアック対決!」

◇紅組 ホリのものまね

 エース ホリ
 ものまね脳トレーニング

山寺「紅組からはついにホリが登場。子供から大人まで大ヒットとなった脳トレーニングに挑戦って、一体どんなものまねなんだ!?」

 大ブーム脳トレを使ったものまねにホリが挑む!

 <略>


◇白組 有吉のものまね

♪『TRICK』

 奇才!有吉弘行
 TRICK 阿部寛

山寺「対する白組は、変人有吉弘行が登場。ほかの誰とも違う異質なものまねで、毎回大爆笑をかっさらう男が、今回目をつけたのはご存知、阿部寛! さあ、その奇妙な世界をたっぷりとご堪能ください」

 阿部寛のものまね 有吉弘行

思いっきり厚い黒っぽい厚底靴に、黒っぽい上着に白いワイシャツ、黒いベスト、ノータイ。かなり低い小さな丸テーブルに手をついて、長身ぶりを強調。

有吉「エー、今日からこのクラスの担任になりました、阿部です! そお阿部です! エー今日は、ま、授業初めてということで、少し自己紹介させてください。名前は、阿部です! 寛です! ふたり合わせて、阿部寛です!ひとりだけどね(笑)。エー年齢は42歳、蟹座、A型です、O型じゃない!A型だ、人を見かけだけで判断するんじゃねえぞ。エー得意なスポーツはバスケットボールです!見た目どおりね!(笑)。エーそして、みんなも気になってると思う身長だが、192センチ、フォア ファッ!……また伸びてる!伸びてる伸びてる……ア、ア…ちょっとスイマセン」

上着の左の内ポケットから牛乳を取り出して一気飲み

有吉「あー196センチになりました。エー、ちょっとみんな心配いま、かけちゃって、牛乳の飲みっぷりでも引いたみたいなんで、お詫びのしるしと言っちゃあなんだが、これをみんなに配りたいと思う」

ズボンの右のポケットからアメ(個別包装の飴玉数個)を取り出す

有吉「アメです。アメです。アメです」

アメを1個ずつ前列の観客に軽くほおって渡す。また、ポケットから取り出して投げようとしたのが、アメではなくて

有吉「アメで…(気づく)マメです!(枝豆) マメ?(驚) アメとマメ…そしてオレはアベ…トリックだ。はい、授業始めます。今日は数学だったな。エー数学です。これぐらいわかるな」

ホワイト板に書く

 XA+YB×√2+E2

有吉「エックスエー、プラスワイビー、掛けることのルート2の、プラスイーの2乗と。これ、わかるな。わからないか? これエックス消える、エックスとワイが消えるだろ、ルート2が消えます、そしてAとBが残って、ここの2乗を消して、答えは『ABE』ですと。オマエら、ざわついて授業聞く気ねえな。よし、じゃあこうしよう。オレが今からひとつものまねをやる。オレのものまねが、面白くなかったら、授業やめようじゃないか。いいな。よし。じゃいくぞ。口を閉じたまま怒鳴り散らす、高橋克典。『たかはしかつのりですっ!てめぇら!』授業終わります」


◇ものまね終えて

ヒロミ「有吉はですね、毎回なんですが、全部アドリブでやってみました」
有吉「…(笑)申しわけないです」
研「全部雰囲気なんだよね。こっちはきっちり作りあげてます」
福澤「作り込んでます。対照的ですね」
ホリ「まじめにやらしていただきました」
福澤「いや、面白かった、ホリさんの。ああいうアイディアがあるんだ、びっくりした」
ヒロミ「これはだからホリが見つけたもんですよね」
研「これはすごいよね」
ホリ「ありがとうございます」

金子貴俊「もうホリさんのは、文字を読んでどういうふうにやるのかなって考えてる間に次、こう来るんだーっていう感動が毎回毎回だんだん、後半につれて、どんどんテンションが上がっていって」
福澤「そうでしたね」
金子「かたや、ボク、有吉さん、大好きなんですよ」
有吉「ありがとうございます」
福澤「有吉さんは好きなんだ」
金子「先がどうなっていくのか、想像できなくて、どんどんどんどんこういう笑いってあるんだっていう、素晴らしい戦いでした」

福澤「さあ審査に参りましょう、スイッチオン。さあ、脳トレを扱ったホリか、はたまたハチャメチャ芸の有吉か! 62対38、紅組ホリさんの勝ち!」


(2006/10/13記)


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