レビュー54



その68 『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)2008/01/29(火)11:30-13:00

パーソナリティは高田文夫と増田みのり

◆オープニング

高田「…そして毎週火曜日はこの男なんですが」
増田「はい、若旦那祭りなんですが、今日はTake2東貴博さん、映画の撮影なんです。『誰も守ってくれない』という映画の撮影のため、お休みなんですね」
高田「守んないよ。あいつが一人で食わしてんだもん、家族から事務所まで」
増田「そこで、今日は竜兵会からの刺客です。あの人が代打レポーターです。調布のほうに行っているようですね。呼んでみましょう。ミスター適当、有吉弘行さん!」
有吉「どうもあけましておめでとうございます!」
高田「(笑)大丈夫かい?おい」
有吉「ええええ、すっかり遅れまして。どうですか、お変わりないですか?みなさん」
増田「おかげさまで」
高田「オマエ、気のないトークだな」
有吉「(笑)」
高田「聞き方、浅すぎだよ」
有吉「いやいや…」
高田「この間、竜ちゃんが来て、『くれぐれも有吉をお願いします』と、言ってたよ」
有吉「ちょっとね、いまね、あの人がね、若手のライブに酔っぱらって来ましてね、ベロベロで。それ以降ね、ボクね、大喧嘩してしまいまして。『テメー、芸人ナメんじゃねーぞ』と。それからいま絶縁状態にあります」
高田「あ、それいいかもしれないね。あの男もほら1日開演、初日で、パニクってるから。勘三郎さんと」
有吉「そうなんです。かなり藤山直美さんに絞られてるみたいで」
高田「直美さんからもじっくりダメ出しくらってるから、毎日」
有吉「(笑)もう徹底的にやってやろうと思ってますけど」

高田「どこにいるの?今日は」
有吉「今日は都心を離れまして、調布市にあります、仙川(せんがわ)のとあるマンションに来ておるんですが。仙川、なかなかミステリアスな街でして」
高田「どこがどうミステリアスなんだ?」
有吉「閑静な住宅街に」
高田「閑静なのかよ」
有吉「ええ、閑静は閑静でございますけど」
高田「閑静でミステリアスなの?」
有吉「はい。雰囲気のいいマンションでして、加湿器の湯気がいますごい出てまして」
高田「加湿器から描写するわけ?」
有吉「まるでSLを思わせるような…」
高田「SL!?」
増田「ポッポーみたいな感じですか?」
有吉「ええ。間接照明、柔らかい間接照明でございまして」
高田「間接照明を描写するの?」
有吉「ええ、太田プロのあの毒々しい蛍光灯とは…」
高田「(笑)太田プロの蛍光灯とは違うだろ!」
有吉「まったく違うんですけれども。そういうミステリアスな場所からお伝えするんですけども」
高田「いま仙川のほう、天気はどうなってる?」
有吉「天気はですね、ちょっと曇りがちというんですかね…」
高田「ガチかね?」
有吉「でも雨が降りそうでもないですしね。なかなか不思議なお天気でございます」
高田「仙川界隈は不思議な天気になってるわけね」

有吉「はい。台本これ、どこ読めばいいんですかね」
高田「今日の出演者」
有吉「なるほど。はいはい。というわけで今日はご存じ、毎週火曜日は各界二世のみなさんに、人生の先輩である、ご両親の素晴らしさを語っていただきます。Take2東貴博の若旦那ツー!」
高田「これをやってるわけだよな、毎週」
有吉「はい。今週のゲストはなんと、これは素晴らしい大物でございます。俳優宍戸錠さんの…」
高田「お、出た!エースのジョー」
有吉「息子さん、同じく俳優の宍戸開さんでございます!」
高田「お父さんが『錠』で、鍵だから、息子は開くと。それで『開』なんだよ」
有吉「ええー!!」
高田「勉強しとけよ」
有吉「うまいこと…」
高田「オマエがいくんだろ、レポート」
有吉「うまいこと言いますねー」
高田「トンチじゃないから、これ」
有吉「(笑)」
高田「トンチじゃないから、別に。うまいこと言ったわけじゃないし。お父さんが鍵で錠だから、息子は鍵を開くわけだな」
有吉「なるほど、やっぱりあれぐらいの俳優さんとなりますと、トンチも利きますね」
高田「トンチじゃないから、エースのジョーだから」
有吉「宍戸錠さんといえば当然、渡り鳥シリーズのエースのジョー」
高田「われわれ世代はね」
有吉「ボクらの世代ですと、くいしん坊!万才のオッサンということで」
高田「そうか(笑)」
有吉「もちろん幅広い世代に人気のある俳優さんなんですけども」
高田「いいよね、錠さん」
有吉「ハードボイルドな役で、ずっと悪役でやってらっしゃいまして、ちょっと前に、ほっぺたから、なんでしたっけね」
高田「そうだったね」
有吉「えーと、シリ、シリコンニャク、シリ…シリコンを」
高田「くさいよ、オマエ、間違え方が、シリコンニャクって。竜兵チックだろ、それちょっと。芸風がくさいよ、いまの。シリコンニャクって」
有吉「もう宍戸錠さんには遠くからツッコまれております」
高田「(笑)間違いようがないだろ」
有吉「「すいません」
高田「45年間コンニャク入んないんだろ、オマエ」
有吉「そうですね。あれはナマモノですから。というわけで、開さんもお父さん譲りのもちろん、実力派の俳優さんでございまして」
高田「もちろんって、オマエに言われなくたっていいよ」

有吉「昨年はNHK大河ドラマ『風林火山』にも出演されてまして」
高田「見てたよ。かっこよかった。ずっと見てたよ」
有吉「コマーシャルなんかでもお馴染みですし、親子二代で『くいしん坊!万才』のレポーターも務めてらしゃいます」
高田「そうだね、いいね」
有吉「はい、そんなくいしん坊親子のお二人なんですけれども、今日はそんな俳優宍戸開さんが語りますエースのジョー、宍戸錠さんの家庭的な一面ベスト3」
高田「お、いいねー」
有吉「もうこれは、家でもハードボイルドしてたら大変なことになってしまいますから、というわけで、今日は…」
高田「なんだ、その尻つぼみな感じは」(笑)
有吉「ちょっとすいません、台本読むと急に尻つぼみになっちゃいまして」
高田「自分の言葉でしゃべれよ」
有吉「はい。というわけで、今日はこの有吉弘行の若旦那2を、このあと12時からでございます。よろしくお願いいたします」
高田「たのむよ」
有吉「はい、お願いいたします」
増田「お願いします」
高田「はい、のちほど。じゃそろそろまいりましょう」
増田「エースのジョー、宍戸錠さんの若旦那、俳優宍戸開さんが語る、ジョーの家庭的一面とは。父はお風呂に入るときにとんでもない行動をする」
高田「あら、そうなの。面白いね。じゃ聞いてみましょうね。高田文夫と」
増田「増田みのりの」
高田・増田「ラジオビバリー昼ズ」


◆若旦那祭り2

高田「さあ、今日も11時半から生放送のビバリー昼ズです。お相手は」
増田「ニッポン放送の増田みのりです」
高田「さ、今日はピンチヒッターが行ってるからね。早速やってみましょう」
増田「今日はTake2東貴博さんはお休みで、有吉弘行さんの若旦那2です」
高田「しくじるんじゃないかなあ…」
増田「本日のゲストは、お父さんの錠を開ける若旦那の登場です。調布の有吉さん!」
有吉「はいはーい!どうもー!」
高田「たのむよ!」
有吉「はいはい。いまボクは調布市にあります、スターバックスでお馴染みの仙川のほうに」
高田「スターバックスでお馴染みなのかよ(笑)」
有吉「宍戸開さんの事務所におじゃましております。ほんとにオシャレな事務所でございまして、テーブルなんかもすごくオシャレな感じがするんですけども、ビバリーのスタッフがバカなもんですからね、機材を遠慮なくガツガツ置くもんですから」
高田「(笑)」
有吉「ヒヤヒヤしながらやっておりますけれども。なかなか素敵な事務所からお送りいたしましょう」
高田「たのむよ」
有吉「有吉弘行の若旦那祭り2!」

 出囃子

有吉「さあ、17回目のゲストは宍戸錠さんの若旦那、俳優の宍戸開さんでございます!」
開「どうもこんにちは」
高田「はい、よろしくお願いします」
増田「お願いいたします」
有吉「よろしくお願いいたします。もともとお父さん似の開さんというわけですけれども、さらに似てきましたね」
開「そうですか」
有吉「ええ、なかなか。素敵な黒いセーターをお召しになってまして、中尾彬さん調の赤いマフラーをねじられてまして」
高田「(笑)」
有吉「大変素敵でございますけれども、それはどちらの?」
開「これ?ねじれてるの?これ、アフガニスタン」
有吉「アフガニスタンの!?はあ〜。なんかいろいろ海外にも行かれてるみたいですけれど」
開「そうですね。ドキュメンタリーが好きなんで、もうじきまたブラジルにも行くんですけど、行ったときに必ず…だってこれ200円ぐらいだよ、アフガニスタンで」
有吉「200円!やっぱり着る人によって全然違うもんですね」
高田「(笑)ヨイショ」
開「いや、そんなことないと思うけど」
有吉「アフガンなんかも行かれて、ハンドボールのほうにも興味が」
開「ムカつきますよね。ムカつくっていうか、たまたま昨日、NHKのスポーツニュースで詳しくやってたんで見たんですけど。ボクもエジプトをはじめイラン、イラク、アフガニスタン、中東よく行くんですよ。いわゆる王国、貧富の差がすごく激しい国っていうのは、自分たちがやることがいちばん世界で正しいと思って、下々の言うことを聞かないんですよね」
高田「オイルまみれですからね」
開「それがもろににじみ出てるように、ニュースを見てわかったんですけど、今日放送するみたいですね」
有吉「放送するんです」
開「映像はないんですね、もちろん」
有吉「ラジオですから」
開「これがまた当てつけでいいじゃないですか。中東に流してね、日本の放送を」
有吉「そうですね。中東の笛ということで、それではですね…」
高田「聞いてないよ、人の話(笑)」


◇プロフィール

有吉「(笑)宍戸錠さん、宍戸開さん親子のプロフィールを、増田さん、よろしくお願いいたします」
増田「はい。お父さま、宍戸錠さんは1933年12月、大阪府生まれ。日大芸術学部を2年で中退して、1954年に日活ニューフェイス第1期生として日活撮影所に入所。翌年に俳優デビュー。1956年にアクの強い悪役を追求するために、頬をふくらます手術を受け、小林旭さんとの映画『渡り鳥シリーズ』などで活躍。テレビでは『くいしん坊!万才』のレポーターを務めるなど、お茶目な一面も持つお父さまです。そして若旦那、宍戸開さんは1966年9月、東京都生まれ。1988年、NHK大河ドラマ『武田信玄』でデビュー。映画『マイフェニックス』、ドラマ『刑事貴族』など、数々の作品で活躍。昨年のNHK大河ドラマ『風林火山』では、お父さまが過去に大河で演じた原虎胤を親子二代で演じたことで話題に。もちろん『くいしん坊!万才』レポーターも親子二代の宍戸開さんです」

有吉「はい。どうもありがとうございます。開さんはいま、お父さんの宍戸錠さんが大阪生まれだっていうのを初めて聞いたっていうことで(笑)」
高田「(笑)」
開「細かいことをけっこう知らなかったんですね。家でもハードボイルド宍戸錠をしてるんで、自分の過去をほとんど聞いたことがないし…」
有吉「息子にも語らない…」
開「驚きましたね。てっきりボク、宮城県生まれだと思ってたんですけど」
高田「疎開してたからね」
開「疎開してたんですね」

有吉「お父さんが俳優だなというふうに認識したのは、おいくつぐらいの?」
開「俳優だなというより、ボクの年齢だとちょうどテレビの時代だったんで、どっちかというと俳優というより、テレビでお尻出したり、ふざけたこと言ったり…」
高田「ゲバゲバとかね」
開「そう、『ゲバゲバ90分』とか、いろいろそういう恥ずかしい父親というイメージがありましたね」
高田「コミカルな」

有吉「お父さんがシリコンを入れてらっしゃるというのは、ずっとご存知だったんですか?」
開「ええ。あれはお尻の脂肪を切り取って。だからほんとのシリコンなんです」
有吉「はあ〜ははー(感心)」
開「お尻のアブラをちょっと切り取ったのを入れて、それ入れとくと、ほんとにそこらへんが元でもっと腫瘍ができたり、ヤバいことになっちゃうから、もう年とるだけだから出しなさいよって言って、出したみたいですけどねー」
有吉「はあ〜」
開「だけど、これでオレはオマエら育てたんだとか言ってましたけどねー」
有吉「シリコン見せて(笑)」
高田「そうだね、それで子供たちを育てた…」
増田「そうですねー」

有吉「お父さんも当然、悪役で有名だったんですけども、子供のころっていうのは、お父さんの役とか、お父さん自身っていうのは、恐いなあとか思ったことは、よくありますか?」
開「恐いっていうか、なにいつもカッコつけてるのか…」
一同「(笑)」
開「たとえば、やっぱり普通の世間一般のリズムと俳優さんはペースが違うじゃないですか」
高田「違うもんね〜」
開「だけど、やっぱり家にいるときは、子供が朝、学校へ行くときには一緒にテーブルにいようとするんだけども、寝てないのかなんなのかよくわからないけど、タバコをずうっと指にはさんだまま…」
有吉「(笑)」
開「新聞読んでんのかなと思って、存在を示してるんだけども、無理しなくていいよ、なんて子供ながらに思いつつも、よく寝てたりとか、たまにパッと新聞はがすと赤いパンツ一丁とか」
一同「(笑)」
開「あまり家で服着てる印象がないんですね」
高田「家で裸族だ」

有吉「えーそうなんですねー。これやっぱり開さんが俳優になろうとしたきっかけというのは、お父さんのそういう…」
開「だいたい小学校ぐらいいくと、男の子だとスポーツやったり、いろんなものに興味もって、周りからどんどん、たとえば友だちの誕生日に行ったりすると、その友だちのお父さんが、『お父さんはエースのジョーでどうたらこうたら』って、『はあ?』とか言いながらずうっと聞いてたんだけど、毎回言われるんで気になって自分聞いたり調べてみたら、あ、かっこいいじゃんっていう感じの、銀幕のスターの、裕次郎さんだとか旭さんだとか、一緒にやってたころのイメージがどんどん出てきてわかったんで、あ、失礼しましたっていう感じでしたね」
有吉「アジャコングとかダンプ松本なんかは、悪役だからイジメられたりしたというんですけど、開さんはそういうこと、なかったんですか?」
開「いや、イジメというか、イジメられたらイジメ返すイヤなヤツ」
有吉「なるほど」
開「あげ足取りの天才っていうか」
有吉「からだも大きいですからね」
開「からだも大きいんだけども、『開くんいいねモテて』って、『いいだろう!』って言っちゃうタイプでしたから」
有吉「あー、じゃ全然影響なく」
開「あと近所の、たとえば国立一中とかね、西東京の桐朋高校に行ってたんだけど、私立のボンボンで。なにヘラヘラしてんだよって周りの公立の中学生たちに絡まれたりもしたんだけども、一度として負けたことがないという」
一同「(笑)」
開「逆に呼び出されて停学3回もくらったことがある。別に殴りあうわけじゃないんですよ。言いくるめるんです、そこで」
有吉「言いくるめる!?イヤなガキですね(笑)。なるほどわかりました」


◇家でのお父さん宍戸錠さんの秘密ベスト3 第3位

有吉「それではそろそろ、お父さん宍戸錠さんの家庭的な一面を教えていただくというわけで、家でのお父さん宍戸錠さんの秘密ベスト3、第3位は!」
開「赤ちゃん言葉でサダムという犬と遊んでいる」
高田「(笑)遊んでんだ」
有吉「宍戸錠さんがですか?」
開「はい」
有吉「これはどういうことですか?赤ちゃん言葉で」
開「赤ちゃん言葉というか、たぶんもう全部総入れ歯だと思うんですけども、入れ歯をはずしてるのかどうなのか、わからないけども、年とると舌っ足らずになってきちゃうじゃないですか。だから自分では普通にしゃべってるつもりだと思うんですよ。『ヘイヘイサダム』とか言いながらね。だけどそれが『ヘイヘイチャダム』っていうふうに聞こえちゃうんです」
高田「赤ちゃん言葉、チャダム」
開「サダムフセインコって名前なんですよ、犬がね」
高田「サダムフセインコ!?」
一同「(笑)」
増田「メスなんですね」
開「こんな大きなセントバーナードなんですけど、自分がアクであること」
一同「(笑)」
開「犬もそうだし、自分も家族の中ではアクである」
高田「ヒールなんだよ、ヒール」
増田「面白い〜」
高田「最高だね」
開「それを楽しんでいるのか、自分の世界に入ってますね」
有吉「なるほどね。開さんは赤ちゃんプレイなんかはなさるんですか?」
高田「プレイは違うだろ(笑)」
開「ボクもどっちかって言ったら、そうなっちゃいますね。小さい子見ると」
有吉「なるほどなるほど」
開「『だいちゅきだじぇ』みたいな。そういう小手先で笑えるようなことって、けっこう大好きなんで。いつもロケ現場とかね、オヤジを尊敬してるのは、唯一、場を和ましたり、盛り上げたりすることが得意だなっていうところ。移ってるんだなと感じましたね」
有吉「なるほどねー。じゃますます赤ちゃんプレイを」


◇家でのお父さん宍戸錠さんの秘密ベスト3 第2位

有吉「さあ、それでは続いて、家でのお父さん宍戸錠さんの秘密ベスト3、第2位は!」
開「あまりお風呂に入らない」
高田「きたねえな(笑)。入んないの?」」
有吉「あら?俳優さんだからきれいにされてるようなイメージがありますけどね」
開「なんでしょう。要するに、家帰ってすぐ裸族というかハダカになっちゃう。で、よくスポーツクラブも行っててね、スポーツ選手とかと同じような感じだと思うんですけど、着ているもの脱いですぐシャワーあびちゃうから、じっくりお風呂に入って一日の疲れをとるとか、そういう感覚がないんじゃないですかね」
有吉「はあ〜はあはあ」
開「お風呂よりも、どっちっていうとシャワーなタイプなんじゃないんですかね」
有吉「なるほど、常に汗臭くてたまらないってわけじゃない」
開「汗臭いとか匂いにはきっと敏感ですよ。じゃないと、だって脱げないでしょ、平気で」
有吉「はいはい、そうですね」
開「よく見たら、子供のころオヤジの部屋に行って、いろいろ探索すると、やっぱりエイトフォーとかデオドラント、塗るタイプとか、スプレーとか、すり込むやつとか、いろいろ持ってましたね」
有吉「錠さんのエイトフォーは意外ですね」
開「しかも、それが一応、女性用のもあるし、男性用のもあったっていう。びっくりしちゃいましたね」
一同「(笑)」
有吉「錠さんはほっぺ以外にはシリコンは入れられてないんですか?」
高田「(笑)どこに入れるんだ」
開「シリコンは入れてないですけどね。若いころ、アクション映画で悪役のやつで、けっこうケガ、バイクで1回すっ転んだ事故と、あとメキシコのロケで和製西部劇みたいんでね、背中に弾着つけてたのが、火が多くてヤケドしちゃったとか、そういうぐらいですかね、ケガとか」
有吉「じゃ、もう傷だらけの、男らしいっちゃ男らしい、かっこいいですよね。じゃ常にハダカでいらっしゃるということですね」
開「常にというか、お風呂に入らないんですから」
有吉「お風呂には入らないということですね」


◇家でのお父さん宍戸錠さんの秘密ベスト3 第1位

有吉「さ、それでは家でのお父さん宍戸錠さんの秘密ベスト3、第1位です!」
開「先ほども言いましたが、普段はパンツ一丁で家の中をウロウロしながらビールを」
有吉「なるほど。打ち合わせがうまくいってませんで、1位の話もちょっとしちゃったんですけど、また引き続きおうかがいしたいと思います」
高田「ウロウロしてるんだ、ハダカで」
有吉「これは、だらしないっていう感じですか?」
開「だらしがないというよりもね、要するにご愛嬌というか、普段はいまの時期だとすごく寒いから、そこまで着ることないんじゃないのっていうぐらい、家でダウンとかね」
有吉「(笑)」
開「ちゃんちゃんこみたいなヤツを着込んでたり、感覚が、アルコールと、なんだろ、いままでの人生経験がマヒさせてるっていうんですかね」
有吉「(笑)」
高田「人生経験!人生経験はいいね」
開「やっぱり昔の銀幕スターの人というのは、常識が全然一般人と違うところがあるじゃないですか。松方さんや梅宮さんもそうでらしゃいますけども。わりかしどちらかというと家庭的な面もあるのかなっていうところなんですけど、よく友だち呼んだり、家で食事したりね、ちょっと他人行儀になったりするような状況ができると、わざとビキニパンツ一丁でおりてきたりするんです」
有吉「ビキニ!」
高田「わざと!」
開「『あら、食べてるの?』なんておりてきて、そこで普通に平然と食べるわけです」
有吉「ビキニのままで!」
開「ええ」
有吉「(笑)」
開「ボクの友だちね、何人か来てる子はもう眼が点にならないで、心が点になっちゃって、ずうっと見とれてるんだけど、そういうのをきっと楽しんでるんだと思う」
有吉「なるほど、お茶目なところがありますね。ちょっと拝見したいですね、宍戸錠さん」
開「その真っ裸のまま、『開のお友だちか』なんて」
有吉「(笑)」
高田「似てるなあ〜」
開「そうすると、持ってるフォークとか震えながら『はい、あの後ろの席に座ってます』なんて、わけのわからないこと言い出しちゃって」
有吉「なんかもう食べられちゃうんじゃないかと」
高田「いいねー、最高だねー」
有吉「なるほど、だいぶ錠さんのイメージも変わってきたんですけれども、開さんにとって俳優宍戸錠というのは、どういう存在ですか?」
開「そうですね。だからボクも中学生、高校生ぐらいになってね、映画とか、武蔵野ロマンとか単館系の3本、4本立ての映画で、昔のオヤジの映画とか裕次郎さんの映画見たんですけど、大体そのころから、この仕事、すごいことなんだなって思って勉強して、一通り見たんですよ。で、いざ自分が大学で仕事どうしようかなっていうときに、ちょうどたまたま二世ブームだったんですよね。第何期かわからないけど」
高田「(笑)」
開「で、やってみたんです。自分が最初にやったのが東宝映画と、大河ドラマの中井貴一さんの『武田信玄』というものだったんだけど。特に大河ドラマではすごい俳優さんがズラっと出てるじゃないですか。で、みんな時間帯もバラバラで行ったり来たり、行ったり来たりなのに、すごい統制がとれてるなっていうことに驚いて、オヤジってすごい人だったんだって、すごい環境で仕事してた人だったんだって思ってから、これぞエースの中のエースだなっていう感じに思えましたね」
有吉「あれだけの大物俳優さんですからね」


◇宍戸開さん俳優生活ハプニング第3位

有吉「さあ、そんな宍戸開さんも今年で俳優生活20年目になるんですけど」
開「20年ですよ。だから、まだ子供って言われてるのが嬉しいなって思って」(笑)
有吉「過去に俳優業でいろんな出来事やハプニングがあったと思います。そこで宍戸開さんの俳優生活ハプニング第3位です!」
開「長谷部安春監督っていう人に、もう殺されるかっていうぐらい、殴られるというか、叱られたことがあるんですよ。なぜかと申しますと、かれこれもう20年前ぐらい、日本テレビの『刑事貴族』というのをやってて、毎週火曜日が撮影所でセットだったんですね。そのセットで終わると夜、布施博さん、布川さんなんか、みんな若いのがそろって、スタッフそろって飲み会をやるんです。その飲み会でたまたまボクいちばん年下だったんで、盛り上げ役でいろいろやって、そのころスピリタスとかいう、やたら強い酒に火つけてワァって飲むとか、そういうことをやらされたりとかしていて、一回ちょっと記憶をなくしましてね。翌日も現場があるのに、開はどこ行ったんだってことになって、実家とか女のところとかいろいろ探し回られて、いないいないって言って、結局布施さんなんかと飲んでるってことがわかって、どこ行ったんだって言って、布施さんも心配して探してくれて、家に電話したら、古村比呂さんがいて、寝室の洋服ダンスを開けたら、オレがパンツ一丁でゲロとともにいて」
高田「(笑)」
開「それで3時間、4時間ぐらい遅れちゃったんですよ、現場に」
有吉「なにやってんですか!」
開「しかも、まだ酔っぱらってて、監督それ違うよ、なんて文句言っちゃったもんだから」
有吉「新人が」
開「ちょっと来いよ、と東宝撮影所の裏に連れて行かれて、しかも自分の事務所の保証人でもあったんですね、監督が。日活時代の監督さんで」
有吉「保証人にボコボコに」(笑)
開「ボコボコにされて、それ以来、マジメにやらなきゃって思ったのが、ボクの刑事ドラマでのエピソードですね」
有吉「それがなかったら、もうロクでもないかもしれないですね」
開「いまごろ、廃車工場で働いてるかもしれないですね」
有吉「よかったですね、本当に」


◇宍戸開さん俳優生活ハプニング第2位

有吉「それでは、宍戸開さんの俳優せっ…せいかつハプニング」
開「セックスってなによ(笑)」
高田「どんなセックスしてんだよ」
有吉「(笑)いたってノーマルだと思います。続いて、宍戸開さん俳優生活ハプニング、第2位は!」
開「ファイト!一発、リポビタンD海外ロケ丸太事件」
有吉「海外ロケ丸太事件?これ、いまも事務所にはリポビタンDがたくさんありまして、お茶がわりに出されるんですけど」
開「そうなんです。ボク、実質9年ぐらいやってたんですね。もうやめてかれこれ7年ぐらいたつんですけど、いまだにその習慣が抜けなくて、事務所で打ち合わせに来ていただいた方には、必ず出して」
有吉「(笑)」
高田「いいなあ〜」
開「飲むまで帰しません。まだ元気が出るからいいと思うじゃないですか。だけど、オヤジの打ち合わせだと缶ビールが出るわけですね。で、飲むまで帰るなよ、みたいな感じで。いただきますなんて言ってね」
有吉「あの、丸太事件というのは?」
開「あ、丸太ね。いろんなことやるじゃないですか、CMの中でね。よくあるジープが川にハマっちゃって、それをワイヤーロープで木にかけて引くんですけども、コロラドの雪どけ水が流れてくる川でやってたんですけど、もう足つけてられないくらい冷たいんですよ。もう10度もないぐらい。それなのにやんなきゃいけないっていうんで、気合いいれてね、やったんですけども、そのワイヤーをずっと引っ張ってたら、アメリカですよ、こんな背の高い木が、ファイト!って引っ張ったら、ボキッと傾いちゃって、それに当たったオレが、ファイト!って言ったまんま、もう川をさかのぼる鮭のようにポッチャーンって水の中はいっちゃって、あやうく死にそうになっちゃったっていう」
有吉「そうですね、また助けられて…」
開「助けられちゃって、そういう思い出があるんですね。で、あれだけ苦労して、結局撮ったんだけども、日本に帰って編集したら、厚生省からクレームがきちゃって。要するに自然破壊だと。だから、何かに引っかけてるんだけど、木とはあんまりはっきり見せないようにやってるボクが、もっとバカみたいに見えちゃって」
高田「そうだよ、せっかく苦労して」
有吉「厚生省もケツの穴の小さいこと言うんですね」
開「厳しいんですね」
高田「(笑)厚生省ケツの穴どこにあるのかわかんないよ」


◇宍戸開さん俳優生活ハプニング第1位

有吉「さ、最後になります。宍戸開さんの俳優生活ハプニング第1位は!」
開「これまた、ファイト!一発リポビタンD海外ロケで、これは後半のほうなんですけど、山びこ事件」
有吉「山びこ事件?」
開「はい」
有吉「これはなんか危険はなさそうな感じがしますけども」
開「なんか清々しい感じがするんですけど、これもやっぱりアメリカのロッキー山脈、さっきのは川だったけど、今回のは山、崖編ですよ。要するに、落っこちそうになったところで助けてもらう」
高田「大変だ」
開「で、あれはアフレコなんですけども、現場で一応やっぱり普段の演技と一緒で、ファイト!一発ってお互いにかけ合ってやるんですね。で、やるんだけども、ほとんどスタッフ、アメリカ人なんですよね。中には初めてやる人もいるんで、誰か説明しといてくれればいいんだけども、崖とか景色のいい場所でやると、すごい山びこしちゃうんですよ」
有吉「はいはい」
開「ファイト!って言っただけで、ファイトファイトファイトファイト…。そうしたらスタッフのくせに、ファイトってなんだって感じで、一緒になってしゃべっちゃうんですよね。たぶんカリフォルニア州とかワシントン州とかユタとかね、あのへんの人は、なんか最近、山からファイトって聞こえるんだよっていう」
有吉「(笑)」
開「そこまでいかないとは思うんだけど、そういう面倒くさいことを説明しといてくれればラクなのに、一緒になって盛り上がっちゃうみたいなね」
有吉「じゃ、変に都市伝説みたいになっちゃったんですね、山で」(笑)
開「それと、この『ファイト』って、日本語英語じゃないですか。だけど後半ケインになってからは、どうしてもアメリカ人だから、『FIGHT』って発音がいいわけです」
有吉「生意気にね」
高田「生意気に(笑)」
開「そうすると喧嘩の意味にもなっちゃうし、『ファイトとは叫ばないよ』とか何とか言うぐらいだから、それもけっこう面白かったですよね」
有吉「なるほどね、リポビタンDの話はまだいろいろありそうですね」
開「だって9年やりましたから」
有吉「またぜひ聞かして下さい」
開「はいはい」
高田「あー面白かった」


◇リクエスト曲

有吉「さ、それではここで、宍戸開さんにリクエスト曲をいただきました。ご紹介お願します」
開「パッと聞かれてわかんなかったんですけど、パット・メセニーという人の『ヨランダ、ユーラーン』って曲ですね」
有吉「わかりました。じゃ、それを早速いきましょうか」
開「あ、ありました?」
有吉「はい、ありました」

 ♪『Yolanda、You Learn』 Pat Metheny

増田「宍戸開さんからのリクエストいただきました『ヨランダユーラーン』、お送りしていますが、すいません、ちょっと時間がないので短くお返しします」


◇写真家

有吉「はい、じゃこれは、いまいい曲でございましたけれども、さ、宍戸開さん、巻いていきたいと思います。お仕事に関するお話なんですけれども、宍戸開さん実は俳優以外に写真家としても活躍中でして、写真家のときの名前はなんと」
開「どっきりカメラ」
一同「(笑)」
高田「野呂圭介じゃない」
開「五影開(いつかげかい)という名前です」
有吉「この写真はどれぐらいから?」
開「これもやっぱり、ちっちゃいときから父親を見てたせいか、昔の銀幕のスターの人って、スチールカメラマンがずうっと撮り続けてるじゃないですか、その俳優を。その人が遊び相手だったんです。自然に習得して」
有吉「ほお」
開「カメラで遊んでいるうちに、じゃいつか自分でやってみたいなっていうんで、これは大人になってから始めたんですよね。ライフワークになればいいなあっていうんで。別に写真集とかも出さないでもよかったんだけども、ただ好きでやってるという」
有吉「なるほど、趣味が実益を…」
開「そうですね」

◇鉄道

有吉「なんか鉄道ファンだったりね」
開「鉄道ファン!ってどっから?誰が言ったの?」
有吉「これはスタッフ情報なんですが、違いますか?」
開「そのスタッフはきっと、ボクが蛭子さんと一緒に1回スペシャル番組で、旅クイズ番組みたいのに出たときのを見たんですよ」
有吉「このスタッフは大体バカなんですよ」(笑)
開「電車なんか全然普通(笑)」

◇お知らせ

有吉「わかりました。何か開さん、お知らせなんかありましたら、あと」
開「特にいまはないんですけど、また近々ドキュメンタリーでブラジルに」
有吉「おっ!」
開「バイオエタノール」
有吉「バイオエタノール、はい!?」
開「わかりますか?とうもろこし、さとうきびから作る」
有吉「はいはいはいはい」
開「ガソリンに代わると言われている燃料」
有吉「(小声で)ジュースですか?」
開「ジュースじゃないよ(笑)、燃料燃料」
有吉「燃料」
開「燃料についての、ま、地球環境ですね。地球環境についてのドキュメンタリーで取材に行きます」
有吉「じゃそれ、オンエアを楽しみにということで」
開「はい」
有吉「はい、わかりました。それではいろいろありがとうございました。本日のゲストは宍戸錠さんの若旦那、宍戸開さん」
高田「どうもどうもありがとうございました」
開「いえいえ、ありがとうございました」
増田「ありがとうございました」


◆エンディング

高田「…若旦那祭り、火曜日、毎週やっていますが、来週は大丈夫?東、来るの?」
増田「いらっしゃいますよ。来週はブレッド&バター、岩沢雪矢さんのお嬢さま、歌手のAISAさんのところに東さんがうかがいます」
高田「あ、そうなの。有吉は?…(笑)」
増田「どうでしょ、先生の評価は。有吉さんも気にしてると思います、この評価」
高田「いっぱいいっぱいだった?どうだった?」
増田「わたしは楽しかったですよ」
高田「オッケーだな」
増田「じゃどうしましょう」
高田「ゆっくり考えよう、ちょっと」
増田「わかりました。とりあえず来週は東さんです」



(2008/02/04記)


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