レビュー55



その69 『全国おとな電話相談室』(TBSラジオ)2008/06/08(日)8:30-9:00


電話のお兄さんは
 浅草キッド(水道橋博士・玉袋筋太郎)

今回のゲストは
 有吉弘行せんせいです。

以下、前半のフリートークのコーナーの中から、いくつかの話題をピックアップして紹介。
そして後半、二つの相談を紹介していきます。


◇西川のりお師匠の未来

博士「…元々は巨人師匠のお弟子さんになってたんだよね?」
有吉「そうなんですよ」
玉袋「いちばん恐いとこじゃない?そこは。漫才師としては」
有吉「EXテレビっていう番組があったんです」
玉袋「あったな、昔」
有吉「そこに、オール巨人と西川のりおの公開弟子オーディションが」
博士「あったあった」
有吉「そこで僕、巨人師匠側で合格して…」
玉袋「なんでのりお師匠に行かなかったの?」
有吉「あのね、のりお師匠はちょっと…未来が見えなかったっていうか…」
博士「(笑)」


◇相方

博士「相方、僕一晩飲んだことあるけど、めちゃめちゃホスト体質でね」
有吉「(笑)まったくそうですね」
博士「やったら水商売の女を呼び出しちゃあさ、飲みながら、こう、はべらして」
玉袋「だから、それ、宝くじ当たっちゃったんだろうな」
有吉「そうなんですよ。だからあいつにとっては、すごいいい時間だったと思うんですよね。お金もあってっていう」
玉袋「そういう相方を見てどうだった?有吉くんは」
有吉「僕はやっぱり、芸人さんがその森脇の様子見たら、どういうふうに思うだろう、たぶん批判的だろうなと思うから、ヒヤヒヤしてましたね」


◇印税

博士「フミヤさん作った曲もすごかったでしょ?」
有吉「あれも130万枚ぐらいですから」
玉袋「ああいうときって、どういう気持ちになっちゃうの?」
有吉「ああいうときって、やっぱりね、流されてるんですよね、ただ単純に」
玉袋「風に吹かれちゃってるの?やっぱり」
有吉「ほんとに、まさに」
玉袋「あ、そうー」
有吉「はい。だから右も左もわかんない感じですよねー」
博士「まあ、白い雲のように流されていったと」
有吉「ええ。それで消えていったっていう感じですね」
玉袋「ぶっちゃけ、給料いくらだった?あんとき」
有吉「えーと。まず旅に行く前が僕、5万円だったんです」
玉袋「5万円」
有吉「で、帰ってきて、50万です」
玉袋「50万かー!だけど21ぐらいだったら50万でももう大満足だぜ」
有吉「いやもう、10倍ですからね、単純に」
玉袋「そりゃそうだよ」
博士「でも今、麒麟の田村くんとかね、あの本が売れて印税もらったっていう話あるじゃない」
玉袋「ホームレス中学生ね」
博士「吉本でもさ、もらえないもらえないって言っても、そこそこもらえる仕組みは、もうできたじゃない」
有吉「そうですよねー、吉本なんかルミネ出てるだけでも生活できる奴がいるって言いますからね」
玉袋「はあ〜」
博士「たぶんさ、あのときの活躍っていうか、瞬間最大風速で言えばさ、家の2軒ぐらいは持っても不思議じゃなかったね」
有吉「そうです。僕の白い雲のようにのB面の作曲をなさった方が、飲み屋でたまたま偶然会ったんですけど、『有吉くん、おかげでマンション買いました』と」
玉袋「(笑)」
博士「だって、劇団ひとりも高級マンション買いましたよ」
有吉「ああ!そうですか!買いましたか!!」
玉袋「劇団ひとり買ったよ。城、買ったよ」
有吉「言わないんですよねー」
玉袋「スポーツクラブ付きのマンション買ったよ」
有吉「ほんとですか!」
博士「プールがあるんですって、マンションの中に」
有吉「ええ!僕、全くの同期なんですよ」
玉袋「あ、スープレックスと」
有吉「同じ日に事務所に入ったんですよ」
博士「でも劇団ひとりもひとりでね、君らが売れてるときにはもう下積み…」
玉袋「辛酸をなめたわけだろ」
有吉「そうですよね、全くそのとおりなんです」
玉袋「まったく人生っていうのは面白いねー」
有吉「ほんとそうですよね」
玉袋「でも、まだまだこれから当てることもあるから」


◇ブレーク

(博士:有吉は2、3年前から再ブレークの兆し。正蔵師匠からの電話で、有吉くんが面白かったと。ものまね番組がブレークのきっかけ)
(有吉:コージー冨田に、できそうだと言われてやったのが、哀川翔のものまね)
(博士:高田先生から、松村をイジらせたら有吉は最高のツッコミだと。有吉ブーム、今ようやく。時差がある)


◇クイズ番組

博士「でもね、いろんなとこ狙ってるのよ。この間、『オジサンズイレブン』に出ていたときには、バカキャラで出てるんだけど、自分じゃ『今バカキャラが来るから、バカキャラでこれから売り出したい』って言ってたんだけど、やったらクイズに当たっちゃって」
有吉「(笑)」
玉袋「ああいうの、つれえよなあ」
有吉「つらいんですよね」
玉袋「どうしたらいいかわかんねえよ俺も。クイズ番組とか出て」
有吉「ボケていいものかどうか、ボケると寒いことになるんじゃないかなとか」
玉袋「そうなんだよ」


◇最初の相談

「26歳の主婦です。実はあやまるのが苦手っていうか、嫌いというか、間違えているのはわかっていても、何か負ける気がしてあやまれません。自分が悪くて夫婦喧嘩になっても、あやまらずに事をうまく収める方法はありませんか?」

玉袋「という26歳の主婦からの悩みですが、有吉先生」
有吉「僕はやっぱりあやまるのが苦手なんですよねー」
博士「苦手そうだよね」
有吉「だから僕の場合はニヤニヤしちゃうんですよね。ニヤニヤしてなんとなく事を収めようっていうところが、すごくありますね」
博士「これだけ早く成功してたら、芸人と飲みに行っても、しくじったりしたことなんて、ない?」
有吉「僕はけっこう気が弱いんですよ」
博士「大きいことは言わないんだね」
有吉「そうなんですよね。だから先輩にあんまり噛みついたりもしなしないんで、大きなミスはないんですよ。ほんとにそれこそ、巨人師匠の弟子をクビになったのが、大きなミスぐらいですかね」
博士「オマエその態度なんなんだ、みたいなのは、ないんだ?」
有吉「そうですね」
博士「でも、こういう一般的にあやまれない性格っていうのは、損しますよね」
有吉「絶対損ですよね。ほんとに、あやまるのがなんでもない人ってすごくいいなって、僕も思いますね。『すいません!』って、こう体育会ふうな人のほうがいいかなって」
玉袋「でも、頻繁に土下座する奴もいたね、しくじって。それは土下座がすごく軽く見えたね」
有吉「上島竜兵さんなんかも、すぐ土下座しますね」
玉袋「あの人は『土下座芸』だもん」

玉袋「でも、可愛げのあるあやまり方もあるわな。しくじってもな。そういったところが彼女にあるのかないのか。でも、自分が悪くて夫婦喧嘩になっても、あやまらず事をうまく収める方法はありませんかっていうのも、ちょっとズルい考え方じゃねえかなって思うよ、俺は」

玉袋「最終的には悪かったと。お互い悪いんだろってところで仲直りするのが、夫婦ってもんじゃないんですか?」
有吉「なるほど、そりゃそうですね。哀川翔さんち、この前、行ったんですよ。そしたら冷蔵庫がボッコボコですよ」
玉袋「あそこもハードらしいね」
有吉「ハードらしいですね。相当ハード。そこもハードな喧嘩なんでしょうけど、あれぐらい…」
博士「4人子供いるんでしたっけ?」
玉袋「奥さんもしっかりした人でしょ」
博士「仕事場、現場を仕切っているしね」
玉袋「あやまるのが苦手、嫌いっていうのがなあ…あやまっちゃってもいいんじゃないの?」
博士「将来別れを前提にするかしないかっていうことで言えば、別れを前提としないのであれば、あやまり方っていうのは、覚えていかないと。これ亀裂が入って一生悩みますからね」
有吉「言葉に出すとむずかしいから、昔の侍みたいに手紙を書いて渡すとか、なんかないんですか。そういうことすると…」
博士「書き置きとかね」
有吉「ええ、書き置きとか」
玉袋「あ、いいんだよ。メールから、ゴメンから、入っちゃったりね。そっから入ったらどうでしょうか」
有吉「そうでしょうねー」
博士「メールから、じゃあ…」
玉袋「なんにも心こもってねえなあ」(笑)
博士「解決する意志がない感じがしますね。はい。ということで今日は解決しません」


◇次の相談

博士「続いては、先生に直接悩みを聞いてほしいという方の相談です。こちらは電話がつながっております。もしもし」
男「ブロッコリ、29歳です。わたし、すごい体毛がこゆいんですよ。けっこう皮膚が見えないぐらい濃くて、冬とかだったら長袖なんでいいんですけど、もう夏じゃないですか。出さないといけない季節なんで、けっこう人にからかわれたりもするんですよね」
玉袋「毛ガニとか、先祖がえりとか」
男「ありますね。毎年剃ろうかとも思うんですけど、メンズエステとかあるじゃないですか。行ってみようかと思うんですけど、すごいお金がかかるとか言われたりとかして、踏ん切りがつかないんですよね」
玉袋「どのくらい濃いんですか。へそ毛、胸毛、すね毛」
男「ありますね」
玉袋「せな毛はどうですか?」
男「せな毛もちょっとありますね。見えないんで、よくわからないんですけど。足とかすごいですね。けっこう黒いです」
玉袋「なるほど。今つきあっている女性はいらっしゃるんですか?」
男「いないですね」
博士「こういう問題で相談されたときに、前もあったんですけど、大概の男は、濃いほうがセクシーだからモテるんじゃないかって言うんですけど、実際女性のアンケートとると、全然濃い人って人気ないんですよね、確かに。男は男で、別にカッコイイじゃんって思ってるんですけど、ほんとは人気ないんですよ」
玉袋「人気ないんですけど、好きな人はものすごい好きですよ」
男「あ、そうなんですか(笑)」
玉袋「今日は、絶頂も絶望も経験してる」
有吉「(笑)」
玉袋「元猿岩石の有吉先生がいらっしゃいますので、相談してみて下さい」
男「どうもお世話になります」
玉袋「有吉先生どうぞ」

有吉「はい、すいません。まず、これは気持ちが悪いと思うんですよね」
男「そうですね」
有吉「体毛のことを気にしてるっていう、そのめめしい精神性が」
男「あ、そっちですか」
有吉「まずモテないことの要因だと僕は思います」
博士「斬りますねー」
有吉「そうなんですよ。だから芸人さんでもゴルゴ松本とかね、体毛が異常に濃いんですけども、ああいう男がどうして結婚までたどり着くかって言ったら、体毛も濃いですし、気持ちも男らしい人なんですよね」
博士「なるほど」
男「あーあ、はいはい」
有吉「そうするとやっぱり、体毛っていうものがプラスに働いてくるんですよね」
男「あーあ」
博士「後ろ向きに考えてるか、前向きに考えてるか」
有吉「そうですね、体毛のことを」
玉袋「心臓に毛が生えていないんだ、逆に」
有吉「そういうことですね、はい(笑)」
玉袋「まさにね」
有吉「だから、そこを気にしないっていうのはむずかしいでしょうけど、そこのめめしさをなくしていくっていうことが、まず先決じゃないですか?」
男「あ〜、いや、けっこう周りの人とか、若い人はみんな薄いじゃないですか」
玉袋「俺も薄いんですよ。だから、うらやましいんだよ、逆に。濃くなりたい」
男「(笑)」
有吉「だから、恋愛対象を日本人だけに限定してるっていうところないですか?」
男「あ、そうですね」
有吉「あー、だからですよ」
博士「これね、海外の女性になってくると、体毛の濃い人好き率、上がります」
有吉「そうですよね」
男「あー、できれば日本人がいいんですけどね」
玉袋「じゃ石田えりさんみたいにね、股間にものすごい岩のりみてえの生やしてるような人は?」
有吉「(笑)」
博士「あの人は別に好きで生やしてるわけじゃないから」
玉袋「だけど、すごかったもんな、石田えりさんなんて。林葉直子とかさ」
博士「あれは処理をしてないだけでさ、普通の人は処理するでしょ」
玉袋「すごいんだよね。でも、ああいう人が好きな男性もいるでしょ。濃いーのが」
有吉「だから、悩んでるだけで、なんの努力もしてないんじゃないかなっていうふうに、僕は思ってますよ」
玉袋「お、有吉先生」
男「あ、確かにそうですね」
有吉「そうですよね」
男「はい、そうですね」
有吉「だからやっぱり、なんらかの行動をとったほうがいいんじゃないですか?」
男「あ〜あ、やっぱ剃ったほうがいいですか?」
有吉「うーん」
博士「やってみて、それで効果があるんだったらずっとやればいいし。あるいは、さっきから言うように、逆に心臓に毛を生やして、何が悪いんだと、俺の売りだと」
男「ああ、そうですね。あーなるほど、わかりました」
博士「なんにも手立てがなく、マイナス要因だけを持っているのは、いかがなもんか、ですよ」
玉袋「女性に人気がないって言われてますけども、好きな人はものすごい好きですから。その毛がないとダメっていう」
男「あ、そうなんですか」
玉袋「俺ね、ある有名なモデルさんとお酒飲んだときにそういう話しましたよ」
博士「けっこう身近なマーケティングっていうのは、重要じゃないですか。毛深い人好き?みたいな話を」
男「あ、なるほど」
博士「やぶへびになる場合もありますけどね」
有吉「(笑)」
博士「だいっきらいって言われる可能性も高いですけど。そんなのは百人に一人でもいれば」
玉袋「あと、全身リンスしたりとかね」
有吉「あ、いいですね」
玉袋「やっぱり枝毛とかにしないで、生えてる毛もサラサラの毛にしてみたりとか」
有吉「あとは、ゴリラだって言い張るっていうのもありますよね」
男「(笑)」
有吉「そしたら、ゴリラのわりには毛が薄いねっていう逆説的な。それもありますよ」
男「あ、なるほど!」
有吉「(笑)なるほどじゃないよ」
玉袋「遠縁にゴリラがいるって(笑)、オランウータンと親戚だとか」
男「(笑)毛を売りにするのもいいですか」
有吉「そうですね」
玉袋「毛を売って下さいよ」
有吉「モテようと思わずに、なんか笑われようっていうぐらいでちょうどいいんじゃないですかね」
男「あ〜あ、なるほど」
玉袋「三つ編みにしたりな」
博士「もう、『ブロッコリ』なんか名乗ってちゃダメです。ゴリラでいいんです、ゴリラで。『ラジオネーム、ゴリラです』」
有吉「(笑)」
男「わかりました」
玉袋「今年は、ビーチはほんとに毛だらけにして下さい。何人かが食いついてきます、その毛に。毛バリとして。自分の体を毛バリとして」
博士「そうそう。それで引っかかるサカナもいますから」
玉袋「若アユもいるかもしれませんから」
男「わかりました」
博士「がんばって下さい」
男「毛でがんばってきます」


(2008/06/13記)


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