レビュー57



その71 『超常芸人サバ〜イ!』(メ〜テレ)2008/09/02(火)25:20-25:50


 レポ作成者 M星人さん


なぜそんなに自然体なのか?
天国と地獄を知る 伝説と共に生きた男
いつからそんなに自然体なのか?
その経験、芸人の教え いや、人生の教え
どうしたらそんなに自然体になれるのか?
この男、口悪ではない、ただの自然体

「有吉弘行」

最要注意芸人のこの男が、今夜伝説へと進化する

有吉弘行ゼミナール ここに開講

黄色い歓声の中、下手より真っ赤なシャツ、黒のスーツ姿の有吉登場
ステージ上手、机と椅子に前列インスタントジョンソン、後列マシンガンズ
中央にホワイトボードが置かれている

一同「遅いよー」「やっと来たよー」
有吉「どうしますか」(えっ?)
  「まず聞いていい?やりますか、やりませんか?」(笑)
滝沢「そりゃやるでしょ」
すぎ「せっかく来ましたからやりますよ」
有吉「やりたいんですね、じゃそっちがそう言ってわがまま言うんなら、僕も一個だけわがままを聞いてもらっていいですか」
一同、総ツッコミ 「言ってないでしょ」

有吉、手書きのフリップを出して
  「これがとりあえずですね、9月11日に『オレは絶対性格悪くない!』という本が出ますんで是非よろしくお願いします」(笑)
滝沢「何で出てきていきなり番宣なんですか、おかしいでしょ!」

プロローグ終わりで、2組のネタ披露
(インスタントジョンソン、野球応援のコント)
(マシンガンズ、居酒屋腹立つ客ネタ)

有吉「今回有吉弘行ゼミナールということで」

天国と地獄を知る有吉が後輩芸人に対し
”芸人の全て“を教えるプレミアムな授業

有吉「開講しますけども、これお客さんが聞いても面白い事やんないよ(笑)対芸人同士のお話だから」
すぎ「まぁ見守ってていただければいいじゃないですか」
有吉「まあいいか、スタッフにも『お客さんは無視していいです』って言われてるから」(笑)
すぎ「スタッフの人も問題じゃないの」
有吉「さあまず、有吉ゼミナール、最初の授業はこちらです」

@この芸能人に学べ!
  大先輩を教材にし 売れるための方法や その姿勢を学ぶ!

有吉、ボードに写真を貼り付ける
  「さあ皆さん、愛すべきこのひとたちです、『ダチョウ倶楽部』(どよめきと歓声)大先輩ですね、これ1人ずつ(上島の写真・笑)」
すぎ「必要ですかね、これ」
有吉「通称、『豚の死骸』(笑)」
すぎ「有吉さんの通称ですよね」
有吉「そしてこちら(あー肥後さん)、通称『絞りカス』と(笑)」
すぎ「ひどいあだ名だなぁー」
西堀「リアクションしない方がいいですよ」
有吉「そしてこちら(ジモン)ですねー」(ボードの下、フレーム部分に貼る)
滝沢「いやいや、上に上に」
有吉「通称『短足天狗』と(笑)。この3人がダチョウ倶楽部さんですけれども、このダチョウ倶楽部さんの『真似した方が良い所』、これやっぱりいっぱいありますよ、だってほんとにコイツらってのは今や(いやいやいや)芸能界、今のお笑い界ってのはなかなかすぐイジメにつながるとか、下品だとか、食べ物粗末にしてるとか、苦情がはいって破天荒な企画とかどんどん減ってってますよ。何でもクイズですよ。なんでもクイズクイズ(笑)、クイズやってりゃいいのが芸能界です、今の」
すぎ「そんな事でもないんですけども」
有吉「勉強してりゃいいんですよ、勉強ばっかしてりゃいいんですよ。勉強してりゃテレビに出れるっておかしいだろ!(怒)」(笑)
ゆうぞう「いやいや、俺ら出てないですから、俺らで切れるのおかしいでしょ」
すぎ「一回、ちょっと、わかんないけど落ち着いてくださいね、とりあえず」


有吉「まずはこちらですね。『マンネリの美学』」
西堀「これはちょっとわかる気がしますね」
有吉「これはやっぱり常に新しい事を探していく、新しいネタ新しいネタってやってると、芸人いつかどっかで破綻きたしてパンクしちゃいますよ。もう駄目だと。その点この人たちは20年間、『痛い』『熱い』『溺れる』(笑)、あと最近、『おでん』、おでん食べて吐き出す、肥後に当たる、熱い(笑)」
すぎ「そうですけど、それはそれで笑いが来るわけですから」
有吉「確かに新鮮味もなければ、ドキドキ感もないでしょう、またアレやんだろうと。」(笑)
すぎ「期待してるって部分ですよね」
有吉「まあでもそれで20年メシ食ってんだから、僕たちよりは随分いいじゃない」
すぎ「そう考えればいいとは思いますよ」
じゃい「ただねえ、トゲがある」
有吉「誰に?」
滝沢「後半、悪口」
有吉「トゲはないですよ、真似した方が・・美学ですから。同じ事やってりゃいい」
滝沢「やってりゃいいって言い方がおかしいんですよね」
有吉「これもかなり重要ですよ。『ボスを決めない』(どういう事?)これはむずかしいですね。これは、ダチョウ倶楽部さんっていうのはもともと何で売れたかっていうと、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』。(はいはいはい)あの番組でたけしさんのおかげでグッと売れたと。そのあといろいろ大阪の方ではたかじんさんとか。今はもちろんこの人たちは志村さんのおかげでメシ食ってたりしますから(笑)。だけどこの人たちはひとりのボスを決めないんです。(ほぉー)いろんな人に頭下げて媚びへつらって(笑)、仕事をもらってるわけです」
すぎ「媚びへつらう?」
有吉「恥も外聞もなく、土下座、頭を下げれる、すごいでしょ。どんなに体調わるくても志村さんに誘われたら酒のつきあいにつきあうと。(すごいですよ)そこでずーっと(揉み手)こうやると。志村さん面白いですねー」
ゆうぞう「これはやってないでしょ」
有吉「そしたらいつか来ますよ、志村さんなりで、『お前はホントは誰の、ホント誰が一番好きなんだ』(笑)その時この人たちどうしてるか?ニヤニヤする(笑)」
すぎ「それは判んないでしょ。それは有吉さんの目線でしょ?」
有吉「いや、ニヤニヤして濁すんです」
すぎ「そうですかね」
有吉「濁すのがやっぱ凄いところ。じゃあまあ次ポンポンと。『他人・ハプニング任せ』。(笑)
これはやっぱり自分たちの実力なんて限られてるんですよ。結局、自分が面白いからってこうやってひとりでやってたって、ほかの出演者がこうやってシラーっとやってるとシラーっとした雰囲気になりますよね?(はいはい)他人に任せるって事はすごい大事だし、ハプニング任せもすごい大事、ダチョウさんは他人・ハプニング任せで20年やってきてます。(笑)」
西堀「いやいや、それだけじゃないでしょう」
有吉「ワニが噛んでくれたとか(笑)」
西堀「他人ですか、ワニは」
ゆうぞう「他人でもない、人じゃないし」
有吉「だってそりゃあさ、さんまさん紳助さんみたいなさ、超一流だったらそれでもいいよ。俺らもう30超えてんだよ。夢見てられる?られないね。(一同納得)限界感じなきゃ。会社で言うと課長止まりだよ俺らもう。どーんなに頑張っても。まだ社長になれると思ってんの?なれないよ!(笑)」
西堀「わかんないじゃないですかそんなの」
すぎ「なんだよテレビでへこむってよー」
西堀「誰が課長目指してやるんだよ」
有吉「まあ後はこれです、『仲が良い』」(ああー)
すぎ「これはそうですね、仲が良いですね」
有吉「仲が良いってのはやっぱり、結局どんなに面白いコンビでも喧嘩別れとかしちゃうとその場でキャリア終わってしまいます。(まあまあそうですね)
で、これね一番大事なのはここ(上島)とここ(肥後)は仲良いんだけどここ(ジモン)は仲悪いわけです。(笑)」
ゆうぞう「いやいや、悪くはないでしょう!」
滝沢「言っていいんですか」
有吉「ここの二人がでもどうしてそんだけ仲良いか、仮想敵を作るっていう事」
一同「仮想敵」
有吉「だから、ここは仲が良い、何でかっていうとここ(ジモン)を敵にしてるわけです(笑)」
(ジモンのパネルが)(「落ちますよ」「落とすのだけはやめて下さい」)
ゆうぞう「敵他にいるでしょう」
有吉「いやだめです。ここでやっぱり(パネル落ちる)」(笑)
(「あーッ」「落ちましたよ!」「拾ってください」)
有吉「二人で協定組んで一人を敵にした方がいい」
すぎ・じゃい「ああー」
西堀「いや、あーじゃないでしょ」
ゆうぞう「ちょっと、あーで二人が声が合ったんですけど、すげー嫌じゃないですか。このあと帰りの新幹線、気まずいですよ」(笑)
有吉「そうなんです」
ゆうぞう「いやいやいや、これホントになるんだって、こういう事が」(笑)
有吉「逆に反面教師として、真似しちゃいけない部分が当然出てきます。(なるほど)
たとえばどういう所だと思う?ダチョウ倶楽部さん見てて、こういう所真似しちゃ駄目だなっていう」
ゆうぞう「ないでしょう」
西堀「成功してますから」
有吉「ないですか本当に(ないです)。これはどう思います?
『リアクションしかおもしろくない』(笑)(「いやいや」「そんな事ないです」)
じゃ皆に聞きます。ダチョウ倶楽部がトーク番組で活躍してる姿見た事ある人?(笑)
ないですね?(困る一同)ありますか、具体的な例、あげてもらえれば、頭下げますよ、こっちも(笑)。ないんだったら頭下げて下さい」
すぎ「下げるんですか」
有吉「当たり前でしょう!芸人だからさ、何でも突っ込めばいいって話じゃないんだよ!授業やってんだからこっちは」
すぎ「じゃ、どうも(一同)すみませんでした」(笑)
有吉「まあ、でも本当にダチョウさんてのはすごく素晴らしい芸人さんです。ね?」(笑)
西堀「もう遅いよ、さんざん言ってたでしょ」
有吉「終わり良ければ」
すぎ「えっ、9割悪口、1割フォローですか?」(笑)


A一発屋になってしまったら!
  天国と地獄を知る人間にしか語ることのできない一発屋の全てを学ぶ!

有吉「『一発屋の定義』、皆さん一発屋になった事ないでしょ?」
一同「ないです」
有吉「一発さえ上がってない芸人さんですからね」(笑)
すぎ「イヤな言い方するな、もうー」
ゆうぞう「異議なし」(笑)
有吉「こういうふうになると一発屋だと。一発屋はこういうふうな、アレがあるんです。
『世間がそう決めたら』(笑)」
すぎ「抽象的だなー」
ゆうぞう「アバウトなんですよー」
有吉「芸人なんてのは世間の意見、世論ていうものでホントに売れもすればダメにもなるんですよ。もう世間が、『あーもう一発屋だね』って決めたら、もうダメです。どんなにあがいても一発屋なんです、もう。(ほぉー)
そろそろ来ますよ(えっ?)今年活躍された人たちが一発屋と認定される時期が。(笑)
さぁどうぞ小島よしおさんで〜す!(笑)っていうね」(いやいやいや)
すぎ「だめでしょ」
ゆうぞう「それは言っちゃだめなやつでしょ」
すぎ「実名はだめですよ」
有吉「大丈夫です」
すぎ「大丈夫ですってどういう事ですか」
有吉「これは分かりやすいですけど『「あの人は今?」に出たら』」(笑)
一同「わかるわかる」
有吉「これはもう当然、分かりやすいですよね。これ僕なんかはね、ここ5〜6年で、10回は出てますね」(笑)
すぎ「随分出てますね」
有吉「僕と大事MANブラザーズバンドね」(笑)
すぎ「よく会われるんですか」
有吉「よく会いますね、忙しいですねみたいな。(笑)その番組ではよく会うから。
だけどね、これ気をつけなきゃいけないのはね、一発屋ってのは今後本当に多くなりますよ。なぜかって言ったらレッドカーペットもそうだし、エンタの神様とかもそうだけど、短いネタが今はやってるでしょ?(はい)て事は芸人の頭数をどんどんどんどん出さなきゃいけないよね?(あぁー)そうするとテレビに出て売れるチャンスもありますけども、消費も速いですから、今後バンバン一発屋出て来ますよ。(おぉー)でも、今後恐ろしいのは、その人たちは、一発屋の業界にも入れてあげないって事ね。(笑)もういっぱいですから、一発屋業界もういっぱいですから、残念!!(笑)」
すぎ「一発屋のフリとかあるんですか、これ」
有吉「一発屋ジョークってのがありますから」(笑)
すぎ「ないでしょ、そんなの」
有吉「だから、今後皆さん一発屋にならないように(はい)、今からちょっと二択クイズを行きたいと思いますので、皆さん答えていって下さい」

一発屋にならないための2択クイズ@

Q.ADが横柄な態度で接してきたらどうする?
A 本人のためにも怒る
   すぎ・西堀
B 怒らず下手に出る
   じゃい・ゆうぞう・滝沢

有吉「一発屋になるのは、A!本人のためにも怒る」
じゃい・ゆうぞう・滝沢「やった!」
有吉「ADさんっていうのは、いずれディレクターになるわけ。ね、そうすると使ってもらえなくなってきます、こんな怒ったら」(笑)
西堀「でもこれ、思いっきり変な事してきても怒んないってことなんですか?」
有吉「そうです、何をやっても怒らない」
すぎ「たとえばですよ、何かあの、きっかけとかでADさんが、はいはい、そこやって、お前やってほらとか言われたらそこは怒った方がいいんじゃないですか」
有吉「人間の価値としてADの方が上なんです(笑)、芸人より」
すぎ「どうして」
有吉「芸人なんてのは最下層の人間なんです。(笑)そこ謙虚な思いで持っとかないとダメですよ」
すぎ「いやいや、あの」
有吉「芸人が偉いとでも思ってるんじゃないですか、あなた」(笑)
西堀「いや思ってないけど、人としておかしい事言ったら」
すぎ「そう、人としてなんですけど」
有吉「人としておかしいってもさ、これさ、ホントにタイの王様かなんかに言える?そんな事」(笑)
西堀「タイの王様には言えねえ、タイの王様とか」
有吉「だけどお前の言いっぷりだったらさ、おかしな事してるんだったら、いかなきゃって事でしょ」
西堀「だから、タイの王様だったら言わねえよ、俺も」
有吉「だから、それじゃダメなんです、それはやっぱ人を見てやってるって事でしょ?」
西堀「人を見てるんじゃなくて、人としておかしい・・」
有吉「じゃタイの王様は」
西堀「言わねえよ!」(笑)
すぎ「もういいよ」
有吉「だから、タイの王様って思えって事なのよADさんを」
すぎ「わかったよ、ADさんはタイの王様ですよ、(笑)ADさんはタイの王様ね」
西堀「いやいや、おかしいよ、おかしいだろこれ」
じゃい「サバ〜イだから」
有吉「そう、正解!ワンポイント」(笑)
すぎ「何のポイントこれ!」
ゆうぞう「ポイントあったんすか」

一発屋にならないための2択クイズA

Q.もし撮影日がカブってしまったらどっちを優先する?
A 全国ネットのひな壇最上部
B ローカル番組のMC

有吉「さあ、あなた達が選ぶのは、どっち!」

A じゃい・西堀
B すぎ・ゆうぞう・滝沢

有吉「さあ、きれいに分かれましたね」
じゃい「そんなきれいでもないし」
すぎ「なんか、いろいろな番組で憧れてるんじゃないですか、これ」(笑)

有吉、照れてフリップで顔を隠す

(「何だよー」「何これ」「ちょっとやってみたかったの?」「青春?」)
じゃい「ジャンプしちゃったよ、俺」
有吉「さあ、これは、一発屋になるのは、A!全国ネットのひな壇最上部」
一同「おおー」「ああー」
西堀「でも、全国に映るわけですよねAは。そっちの方が意味あるんじゃ?」
有吉「ダメージでかいです」(笑)
西堀「えっ、失敗前提ですか、失敗しないかもしれないし」
有吉「あのね、芸人てのはけっこう夢見がちで、多分できるだろうと思うけど、そんな事ない!まず失敗すんの。8割方」(笑)
一同「はぁー」
有吉「全国ネットのひな壇最上部ってことは、これ敵が多いよ、やっぱり。手練手管ってやつですよ。おしゃべりクソ野郎もいればね」(笑)
滝沢「いやもういいですよ」
有吉「あのへんとやんなきゃいけないんですよ」
滝沢「いやでもそこを何とか頑張っていこうってのがあるんじゃないですか」
有吉「そのためにはここ(ローカル番組のMC)で練習するんですよ」(あぁー)
じゃい「練習ね」
有吉「まず言っとくと、全国ネット出ちゃダメ!(笑)」
ゆうぞう「ダメなんですか」
全国ネット出た時点で負けだと思っていい」
すぎ「僕らこっち選んでますけど全国ネット出たいですよ、やっぱり」
有吉「出たいのはあるけどよ」
すぎ「じゃ有吉さんは、練習って事ですかこれは」
有吉「そうです」(笑)
ゆうぞう「いやいや、それはダメでしょ」
じゃい「サバ〜イのスタッフに」
すぎ「そうですって」
有吉「全国ネットでこんなんやらしてくれる?(笑)くれないね」
じゃい「タイの王様に失礼だよ」(笑)
西堀「タイの王様出て来い!」
ゆうぞう「王様―!」
有吉「だからみなさん一発屋になりたくなければです」
すぎ「あーそういう場合」
有吉「一発屋になりたくなければ全国ネットは控えていきましょうという(あー)、事でございました」
すぎ「なーんか腑に落ちない感じだな」
有吉「さあ、というわけですべての授業終わりました、ではあらためてこちら(フリップ)、『有吉弘行 オレは絶対性格悪くない! 2008年 9月11日発売』
9月11日発売となっております、ぜひ、よろしくお願いいたします」
すぎ「何だよこれ、告知じゃないかよ、ただの結局」

終わり


(2008/09/07記)


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