Supplementary

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Dyubbuk

銀の夢、紡ぐ雨の調べ
君の後ろに立つのは誰?
もう一度、巡り逢うため
目を閉じた

焼けた腕は鎖に繋がれ
裂けた傷は太陽に抱かれ
体を突き刺す光と影
見つめている…

「まだ、貴方はかわれないから…
さあ、目を閉じて」

君がたどり着ける時まで
待てない 
やまないで終わりを告げる雨
泣かないで描き出された
願いが叶うまで

「まだ、私は離れないから…
さあ、抱きしめて」

「その祈りは叶わないから…
さあ、手を伸ばして」

太陽に焼かれ 
この躯を壊して
痛みと別れ 時間を殺して
太陽に焦がれ 
この躯を任せて
孤独に抱かれた 僕を殺して

Cross

召還

Music&LiricGackt.C

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あとがき

科学が進歩すると謎が増える──夢枕獏さんの言葉だったでしょうか…
そうだな〜と思いませんか?

科学も医学も物凄い勢いで進歩して、新発見、新理論が次々発表されますが、その理論や実験結果を元にさらなる謎が生まれてしまう…
死にゆく人間を計ると肺から洩れる空気や筋肉が緩んで消化器から洩れる体液を差し引いても決まった数値分が減る(遺体が軽くなる)──実験をした学者はこれを“霊魂の重さ”と発表しました。
結構有名な話なので御存知の方も多いと思います。

蘇りを畏れ大岩を抱かせて埋葬した弥生時代から、怨霊を畏れて遷都を繰り返し、御霊会を催しては寺社仏閣を建立しまくった奈良・平安時代、儒学という“怪を語らぬ”イデオロギーを中核に置いた武家社会でさえ、江戸市民は怪談話や幽霊画、見せ物小屋を好みました。

PCや携帯が普及し、月や火星探査に邁進しても“都市の怪談”はそのPCや携帯サイトの中を駆けめぐって増殖しています。

科学が発達すればするほど闇の部分は深く濃くコントラストを強め、光を呑み込みます。
どんなに啓蒙理論を駆使されても不可思議なモノはなくなりません。

この話を思いついた切っ掛けはTVのクローン特集で見た“人間の耳を生やした赤裸のマウス”と“人間の臓器に近づくように遺伝子を組み換えられた豚”です。
それがSpikyのサイトで見た“Masaの臍ピアスポスター”と合体しました(爆)

今回Gジャンルに詳しい方は“一体何処がムンチャなんだ”と思われた事でしょう。
すいません、Immigrantの子孫でアングラ組織のボスという設定だけ借りました。
だってあれはG氏の世界だもの(笑)
たとえばVampireにしても、彼は魔的なモノ霊的なモノという書き方をしていません。(確かG氏は太陽光線で燃える、吸血、不老不死、超人的身体能力は一種の病気に罹った結果引き起こされたもの…というコメントをしていたような気がするのですが)

まあ魔を書くにしても、私はVampireなんて高級・強力な悪霊、おっかなくてさわれませんですよ。
そっち方面疎いし…それこそGジャンルにはVampireを語れば終日という御歴々がひしめいておられますので…

Dybbukって憑依してないと他の悪霊から迫害・虐待されるそうなんです。
でも、ご多分に漏れずExorcize(但し強力な)で追い出されちゃう。
ね、弱々でしょう?
だからかもしれませんが知名度も低い──いやワタクシが知らないだけなのかも(紅毛人の文化にはホント興味ありません←駄目なヤツです)

さてさて脇キャラですが──
C氏(仮名?)は拙誌『ANOTHER WORLD』で楽斗のブレーンとして“何でも屋のアングラ医者Dr.Fujimura役”をやっていますが、今回も似たような設定に落ち着きました(笑)
オカマのテツロー…すいません、このキャラ書きたくて中盤突っ走りました、もう大好きなんだ〜!

今回人間の七つの原罪から7篇としました。(かのVampireになる資質の一つに七人兄弟の末っ子の七番目に生まれた子供というのもありますが…)

有り難いことに色々なカップリングでのリクエストなど頂戴して“駄文書き”としては作家冥利に尽きます。(まだサイト初めて9ヶ月なのに…)
確かに「YOU×Masaを…」というメールを多く頂いたのですが“GIFT”なんて大層なモノではなく、オフで『GhostHunterG』という一種心霊オカルトホラーモノを書いている“駄文書き”の霊に関する私見をベースにした愚作と思ってください。(ご要望くださった“純愛でメロドラマでSMで鬼畜なハッピーエンド”…足していったらこうなりました。しょうもなくて、すいません)

最終章(Vol.7)を書きあげた日の《天声人語》にアメリカのクローン猫の話が載っていました。
『死んだ飼い猫のクローンを手に入れた飼い主のペットに死なれてつらい気持ちは分かるが、そこまでして命の連続を追い求める事への違和感がある。クローン猫は姿形はそっくりでも生きてゆく時間が異なる新たな命である』と書いてあります。
そういえば上田現さんもサイトの中で遺伝子組み換え猫〔猫アレルギーの人が飼える猫〕がアメリカで(またアメリカなんですがクローン技術はEUの方が進んでいるといわれます。最初に登場したクローン羊ドリーは母体と同じ老化した細胞で早死にだったのですが、現在は細胞も活性化されて若い細胞で生まれてくるそうです)研究されている──と嘆いておられました。
猫アレルギーを克服するか、アレルギーが出ても我慢して飼うか、飼うのを諦めるか…猫を改造するのではなく人間が合わせればいいではないか──というのが現さんの主張です。
キリスト教原理主義(ブッシュさんの後援団体ね)をはじめとして宗教者はクローン開発への反発を強めています。(ケリー候補はEUに対抗するクローン技術の推進を訴えました)
しかし海外で違法に安価な臓器を買い求める現実がある事も事実です。
遺伝子組み換えによる異類異形な食物が巷に溢れている昨今、人間の臓器を持ったペットを飼うなんて世の中が、案外早くやって来るかもしれませんね…

ここまで読んで頂きありがとうございました。
皆様からの御意見・感想を心待ちにしております。

書・U・記/拝

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