ショートストーリーZ
ロックな夜
PEACE OF LOVE 2 『宴』
2005.05.22.SUN open17:30 start18:00
Takatanobaba CLUB PHASE
ただいま。夜中の2時、いい感じのトリップ時間帯です。今回も内房線の最終で帰ってきました。この帰宅時のあわただしさといったら、爽快ですらあります。
このホームページも、まもなく1年。ひっそりと始めたのは1年前、ま、一ヶ月ぐらいでやめちゃおうかというのが、正直なとこでした。有吉さん30歳記念の、30日間限定サイト、という思いつきから始まりました。よくぞ1年続いたぜ。これからも、あまり代わり映えしないで、のんびり続けていく所存です。
このショートストーリーは、今年になってからは息子が登場するわけで、親バカ話一直線の危険大であります。すいません。ストイックになれなくて。
高田馬場のライブハウスです。過去の経験、赤坂と渋谷と秋葉原のときなどを思い浮かべ、ステージの有吉さんを拝見して、あとは速攻帰るのみ!と思ってました。油断してました。開演前のロビーに普通にいるんだもん。
私、目が悪いもので本当に呆れるくらいに至近距離にいないと相手を認識できません。相手のほうから名乗ってくれればコトはスムーズに進みますが、世の中、そうウマくいかない。だいたいアイサツをしそびれて、失礼な結果に終わります。今回はよく知った人物、つまり私の息子と一緒なので、コイツが逐一、私に知らせてくるわけです。
息子「いるいる」
私「えっ?」
息子「いるよ」
私「だれが?」
息子「本人」
私「本人って?」
息子「だから本人」
私「どの本人?」
息子「本人だって」
私「本人さん?」
と、バカ親子会話を10分間ぐらい続けて、どうやらMC有吉氏がそばにいることを理解。はっきり言って歌を聴きに行ったのではなく、有吉氏をストーカーしに行ったわけですから、喜ぶべき事態なのですが、あんなふうに普通に存在するのは、全く想定外です!
結局お話ししませんでした。だって、話すこと思いつかないんだもん。適切な話題が思い浮かばない。真っ白けな頭にかろうじて浮かんだのは、「まとめさん元気かしら」。でもさ、こういうライブ会場で、開演前のたぶん緊張の時間帯に、まとめさんの安否を尋ねるのはいかがなものか。いくら私が日ごろ気にしているにしても、きっと真面目な、まとめさんはこんなときに自分のことを話題にされることを望んでいないだろう。去年の湯沢のとき、まとめさんのことを訊きました。なんかさ、わたし、まとめさんしか興味がないみたいじゃん。だいたいなんで有吉さんに、まとめさんの消息を訊くのか。有吉さんはFBIプロファイリング専門家ではない。人捜しは「TVのチカラ」に頼め。ほかの話題は無いのか。しかし焦れば焦るほど、まとめさんのことしか考えられない。まとめ脳だ。
有吉弘行氏は誰もがご存知の芸人さんですから、こうして私も「応援ファンサイト」なんて勝手にやってますし、主にテレビで活躍を拝見し、ときにはこうして生でお見かけもできますが、まとめさんはパソコンの中でしか存知あげません。じかの会話に、まとめさんを持ち出すのは反則技って気がする。もっと酔ってくると反則も平気になりますけどね。
私「インターネットって妄想だよね。こうしてライブで見るのが真実だよね」
ビール2杯めのときです。「真実」を語り始めるのが酔っぱらいです。真実の時間は短い。パソコンに向かう時間のほうが、こうしてライブの客でいるより、はるかに長い。
たぶんこれからもパソコンに向かう時間は長いだろう。まあ妄想と決めつけちゃうとヤバいけど、想像力は大切だよ。想像力を大いに羽ばたかせよう。そして現実との境目を見極めよう。自分の判断力はどこまで頼りになるのか。自分を過信しちゃいけないけど、他人まかせばかりじゃ自分が錆び付いていく。日々怠りなく。井戸の底を探るように、大空の雲を測るように。感覚の果てが見える気がするから、お酒、好きです。
日ごろ家にこもりがちな自分を反省です。だってライブはこんなに刺激的なんだもの。九龍シンフォニーの映像と音楽とビールのおかげで、個人的に昔へトリップしました。学生のころ課題でBGMに使った現代音楽を思い出しました。わけわかんないけど、きっとこれすごいんだな、って感覚。
「友達の手伝いがてら遊びに」という有吉さんを拝見できてよかったです。知ったかぶりはしないし、わからないことはわからないと言い、遊びに来た友達目線の有吉さんでした。それぞれのバンドに対しての素直な感想に、同感です。かっこよかったり、こわかったり、ミュージシャンは多彩です。受け止め方に無理が無い。いっしょに驚いたり楽しんだりできたという感覚です。ただ、黒ヒゲ危機一髪に下ネタをカラめたのは、冒険ですか、笑いました。今後あのゲーム見るたび思い出しそうです。
そして背中大きいなあ。物を言う背中だ。ロビー(エントランスホール)もライブスペースも、素晴らしい。
2005/05/23
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