LOVEinNATURAL

 
 夏ーーーーーーーっ。
 唯子の大好きな夏がやってきたよ。
 しんいちろとも、恋人同士になれたし……にゃはははは。
 今年の夏休みは遊びまくるんだ。
 海に行って、ヤキソバ食べて、ビーチボールでビーチバレー。
 夜は旅館に泊まって花火して、浜辺でいちゃいちゃするんだ。
 
 ……って決めてたのにぃ。
 
「しんいちろ〜。海行こうよ〜」
「んん? やだ」
 う……つれないにゃあ。
「暑いでしょ、行こうよ」
「クーラー効いてるぞ?」
「あにゃ……うう、しんいちろ。こんな中にずっといると退屈でしょ?」
「退屈なのは唯子だろ」
 ぐいっ。
 わわっ、しんいちろ急にひっぱんないでよ。
 ぎゅうっ。
「しんいちろ……?」
「俺、唯子がいるからそれでいいよ」
 ……は、はれれれれれれ。て、照れるよ〜。
「や、やだなあ、しんいちろ」
「唯子は俺がいるだけじゃいやか?」
「あ、あうー。しんいちろずっこい。……唯子だってしんいちろがいれば、嬉しいよ」
 ちゅっ。
 しんいちろがキスしてくれた。
 でも……。
「でも、海に行けたらもっと嬉しいよ〜」
「あはは。唯子らしいけどな……俺はここで唯子と戯れてるのがいい感じ」
 むぐっ。
 ぺちゃ、ぴちゃ、
 しんいちろ、相変わらずキス上手いな〜。
 唯子ポーっとしちゃうよ……。
 ……うう、唯子負けない。
「しんいちろは唯子の水着姿見たくないの? ちゃんと新調したんだよ。この間、小鳥と買いに行って、すっごいんだよ」
 しんいちろの動きが止まった。
「見たい……」
「じゃあ、海行こうよ」
「駄目」
「どうして〜」
「唯子の水着は確かに見たいけど……」
「ふんふん」
「……う……他の男には見せたくない」
 ……あ、あうううう。
「し、しんいちろ……」
 はにゃーん。幸せだよう。
 えへへへへ〜。
「というわけだから、駄目」
 う……それは、嬉しいけどつまんないよ〜。
 しんいちろはてれてれして、唯子の胸に手を伸ばしてくる。
 ん……。
 はああああ。唯子……エッチだなあ。すごくほしくなってきちゃった。
 ここの所中々都合会わなかったし、エッチしてる暇無かったからね〜。
 もう一度、しんいちろとキス。
 ……そうだ、しんいちろもずっとエッチしてなかったってことだよね……にゅふふふふ。
 よ〜し、唯子のお色気で、しんいちろに海につれてってもらう計画発動なのだ〜。
「エッチ……したい?」
「したい……唯子が欲しい」
 どくっ。
 心臓がどきどきしちゃったよ。
 すごく真剣な目するんだもんな〜。なんかエッチする意味なのが情けないけど……。
 唯子も、しんいちろの事……ううう、我慢我慢……。
「海行くって約束してくれたら、してもいいよ……」
「ええーっ。何だよそれー」
「唯子も海行きたいんだもん。この間はしんいちろ小鳥達と一緒に行ったのに……」
「あれは、唯子がキャンセルしたんじゃないか……大体なあ小鳥と吉本さんに挟まれてすんげえいづらかったんだぞ」
「ううう、唯子だって行きたかったんだよ。……でも小鳥と、勝君上手くやってるんだ……」
「うん、まあな、結構良い感じだった。初々しくて見てらんなかった」
「むむ、唯子と真一郎だってべたべたしようよ……」
「だから、そうしようって言ったんじゃないか」
「海行ってから、浜辺でいちゃいちゃしようよ〜」
「なにそれ……恥ずかしいからいいよ」
「唯子のこと、恥ずかしいの?」
「そんなわけないだろ。本当は見せびらかしたいぐらいだけど……やっぱり嫌」
「だってせっかく高校最後の夏休みなんだよ。今逃したら一生行けないんだよ」
「そうは言ってもなあ……面倒くさいしなあ」
 さわさわ。
 ふふふ。しんいちろここ弱いからなあ。
「う……いきなり、なにすんの」
「エッチしたくなるように、触ってるの〜」
「こ、こら……あ、やめ……唯子」
 がばっ。
 あ……しんいちろ。
「駄目……しんいちろは駄目」
「おいおい……ずるいぞそれは」
「だって。海行ってくれるって約束〜唯子と約束〜」
 うるうるうる。
「その手には引っかかんないぞ」
 う……ばれてるにゃあ。
「あ……胸……触っちゃ……」
 急に、しんいちろ……胸……唯子我慢できなくなっちゃうよ。
「う、ん……反撃」
 こうなったらしんいちろに参ったって言わせるんだ……。
「く……唯子それ気持ちいい」
 いい調子……。
 
 どのぐらい、じゃれあってたのかな……。
 でも……もうだめ……だよ。
「んん……もういじめないで……しん、いちろ」
「唯子……もっといじめて欲しくないの?」
 意地悪な口調で言うけど、しんいちろも、我慢してるみたい。
 胸の奥がきゅん……とする。
「うん……しんいちろ……唯子をいじめてよ……」
「唯子ぉっ」
 しんいちろが抱き着いてくる……簡単に服を脱がされちゃった……。
 
 熱い……クーラーの音がする……ひんやりした空気。しんいちろと触れ合っている部分ばかり、熱くなってる……。
 手が胸に触れる。
 気持ち良い……。
「ああ……しんいちろ!」
 
 その場所にも当たる……早く欲しい……。
「あ、あぁぁぁぁぁっ」
 頭の奥までしびれるよう。
 しんいちろも気持ち良さそう……。
 
 
 ……気がついたら、しんいちろが唯子の上に倒れこんでた。
 まだ、体中に柔らかく感覚が残ってる……
 うふふふ、しんいちろ……抱き抱き。
「真ちゃんかわいーラブラブー」
「……またやるー」
 しんいちろ照れちゃって……にゃはは。
「……唯子、今度本当にそういうのしてやろうか?」
 少しだけ、意地悪な顔のしんいちろ。
「ん……何の事?」
「いじめるってやつ……」
「はう……でも、そうだね……良いよ。しんいちろがそう言うの好きなら、唯子は、良いよ……」
 でも……痛いのはあんまりやだにゃあ……。
「ばーか……俺が唯子にそんなことするわけないだろ……大好きな唯子に」
 あ……言葉が、感じちゃうよ……。
「本当に……良いの?」
「まったく、俺はノーマルだよ……それとも、唯子はそっちの方が良いのか?」
 ち、ちょっとぐらいは興味あるけど……やっぱり。
「ううん……普通のエッチのほうが良いよ」
「エッチのほうが、良いのか」
「あ……なんだか嫌な言い方……んふ、あ、ずるいよ……いきなり動くなんて……あん、しんいちろ……もっと……して」
 
 
「夜中になっちゃったね……」
「うん、そうだな……良し、明日海行こうか?」
「え? 良いの?」
「唯子にいっぱい、明日出かける分の元気もらったからね」
 あう、恥ずかしいよ……。
「じ、じゃあね。もっと元気にしてあげるね……唯子頑張るからね」
「おいおい、そんなに張り切らなくても……」
 ……………………。
 …………。
 ……。
 
 
 でも結局次の日……。
「疲れた……朝日が黄色いよ〜」
「うう、しんいちろの……エッチ……。徹夜しちゃったよ〜」
「眠い……唯子ごめん、また今度な……う……み」
 ぐう。
「馬鹿……」
 でも、しんいちろの寝顔可愛いいぃぃぃ。
 にゅふふふ、この寝顔は唯子だけのものだもんね……。
「あ……ふ……」
 唯子も眠くなっちゃった。
 しんいちろにぴったりくっついて……おやすみ〜。

 しんいちろと一緒に海行ってる夢が見られるといいな……。
 
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