その時その時に思った事を
綴ってみました。

駄猫戯言〈だねこのたはごと〉1
 昔ヤンキーでした…

鳥インフルエンザのニュースで世間様は騒がしい。

相変わらずオイラのテリトリーにはキジバト・カケス・メジロにスズメ、それから雉子までいて、さらにさらにこの時期になるとどっからかホーホーケキョと鳴く奴までやってくる。

で、そうなると騒ぎ出すのが烏なんだけどサ、こいつらがオイラの天敵なのよ。

いやオイラだって若い頃は烏の一羽や二羽いたってどうってことなかったさ。

それが証拠に烏の巣から雛一羽チョックラくすねて逃げたことだってあるんだよ。

もう、親兄弟、親戚一同なのか、十羽くらいの集団でオイラのこと追っかけてきやがってさ〜。

急降下で時間差アタックかけてくんだぜ、もう参ったよー。

何とかウチに逃げ帰ってさ、水呑んだら気持ち悪くなっちまって飼い主の前でせっかくの獲物吐いちまった。

そしたら悲鳴あげてやんの。だっせぇなぁ。

で、それでオイラが烏の子取ったってばれちゃってさ、「もう、あんたのおかげでウチの周りは烏だらけよ。いつからウチは横溝正史になったの?」なんてイヤミを言う。

まあ、確かに夜明けから夕暮れまでカアカア鳴かれて屋根はもちろんベランダまでやって来られたんだから書・U・記のババアが怖がるのもしかたない。

おまけに近所の公園から夕方「おうちに帰りましょう」なんて放送のBGMで聞こえてくるのは『七つの子』。

あ〜嫌がらせだぜ。

奴らしつこいんだよ。

張り込み解除になったのは三ヶ月以上たってからだったな。

それから烏に喧嘩売るのは止めたんだオイラ。

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