その時その時に思った事を
綴ってみました。

駄猫戯言〈だねこのたはごと〉8
招福猫児(まねぎねこ)
発祥の地

豪徳寺参詣記

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行きがけに壊れた招き猫時計
時計の真ん中に赤で“福”の字が書いてあります
文字盤&針は金

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豪徳寺の門柱
(モデルは母親です^^;)
奥が松並木の参道

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豪徳寺総門
『壁雲関』の額があります

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“井伊直弼公の墓所”
ですという石柱
『安政の大獄』とか『桜田門外の変』で有名な幕末の大老で舟橋聖一作の歴史小説
『花の生涯』の主役

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総門から庭園・奥が仏殿
モデルはまたまた母です-_-;

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仏殿
釈迦如来・弥勒菩薩・阿弥陀如来が安置され『三世佛』の額が掛かっています
左では三重塔を建立中(今年の十月竣工予定だそうです)

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猫観音をまつる招猫殿
招き猫の奉納祈願は
このお堂で…

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お堂の左横にある奉納所
願が適うとここに治めます

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本殿
新しくて立派
本尊は釈迦如来

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札所
ここで招き猫(各サイズ有り)だるま、御札、お守り、福銭、お神籤が買えます
御札はちゃんとお坊さんが祈願と名前を書いて下さいます(その間ここで待ってます)
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ワタクシが買った2号サイズの招き猫&福銭

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門前に一軒だけあるお店
お花&お線香売ってます

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お店の前にいた仔
野良だそうだけど
すごく人懐っこい

サイトの名前が化け猫本舗なので商売繁盛・運気隆盛・家内安全・本願成就を兼ねて(この場合の商売はoffで運気は創作活動、家内はサイトで本願は今はまだ内緒)招き猫を探しておりました。
春先に病んだ駄猫の病気平癒祈願にも御利益があればと…まあ欲深いこと(笑)盛りだくさんです。

そうしたら実家に小さな対の招き猫があったので、母に「これ頂戴」と無心したところ「こういうモノはそれぞれに縁があるものだから譲ったりするモノじゃない。自分で選んで買わないと御利益がない」と母親に断られまして――
「それじゃあ近くに“招き猫発祥の地”として有名な豪徳寺があるから招き猫を買って御祈願して頂こう」と出かける事になりました。親子でも運が移行するのは拙いらしい(爆)
で、出かける用意をしていたらバックに付けていたキーホルダー招き猫時計が時計の部分(つまり招き猫の頭)から取れて落ちました。どっから見ても取れるような構造じゃありません。急いでキーホルダーに付け直したら今度はホルダー部分の留め金が緩んで…仕方なく袋に入れて持って帰り自宅で直す事にしました。
どうやら拗ねたらしい…ワタクシ今まで招き猫はこの時計しか持っていませんでしたから…。
「アナタをないがしろにはしません。外出には今までどおりアナタ、ウチに置いておくのは今日買う招き猫ちゃん。大事にするから大丈夫だからね…」と手に挟んで祈念しました(今は治って元通りバッグに付いてます。仲良く御利益運んで欲しいものです)

母親も「私も買いに行く」と同行することに(もうこの家、招き猫何SETあるんだか…)近くに住んでいながら今までお参りしたことがないそうで…と言うわけで一騒動あったあげく二人で世田谷線に乗って豪徳寺に参拝してきました(その後は別段何事もおこりませんでした)

豪徳寺は小田急線に駅名がありますがここで下車すると上り坂を延々と歩きます(豪徳寺商店街っていうんだけど)世田谷線の宮の坂で降りるのが一番近くて分かりやすいです。

豪徳寺は江戸時代、世田谷一帯を治めていた彦根藩の井伊家の菩提寺です。
でその菩提寺となった逸話が有名な招き猫の話(この猫は白猫だったそうです)右は金招きで左は人招き商売繁盛の御利益なんていうから、どんなにきらびやかでお店もいっぱいで…と思ったら大間違いですよ。

寺域は広大で伽藍は立派だけど静寂で荘厳な雰囲気。新しいお堂も舎利殿も青銅葺きの屋根が重厚で庭園にとけ込んでます(お盆の時期だったのでお参りの人が多く閑散とはしていませんが)
曹洞宗は禅宗ですから落ち着いた佇まい。修行中の若いお坊さんが作務衣で案内してくれます。

井伊家の墓所は仏殿を向かって左へ。一面墓地なのですが六地蔵横の門が目安です。門から奥が井伊家墓所で井伊直弼のお墓は突き当たりを左の一番奥。都指定史跡なので看板があります。墓の側に桜田殉難八士之碑や、墓守として一生を当寺で終えた遠城謙道の墓塔もあります。木々は茂ってますし辺り一面墓地ですからあまり夕暮れとかに一人で行かない方がいいでしょう。でも崇高な雰囲気なので心霊スポットにはなりません。

札所には¥300のミニ招き〜¥5000のビックサイズまで色々。ワタクシは¥500の2号(この大きさのが欲しかったんです)と福銭を買いました。あとお神籤は“大吉”だったので、いい感じ♪御朱印もここで記帳できます(この白招き猫はプリンターとスキャナーの間に置いて福銭は財布の中に)

土産物屋はなくて総門の右手に一軒だけ、「招福猫児 豪徳寺指定販売所」の看板があるお店があります。墓参のお花とお線香を扱うお店でした。ホントに自動販売機も置いてません(勿論境内にもありません)豪徳寺商店街には色々な招き猫が飾ってあって頼めば売ってくれるそうです(実は母が集めた招き猫の大半はこの手順)

近くには世田谷城址公園もありますし宮の坂駅の反対側には八幡宮もあって緑豊か。散策にはもってこいの所です。招き猫が欲しい方は是非。

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招福猫児(まねぎねこ)の由来

豪徳寺は幕末の大老井伊掃部頭直弼公の墓所として世に名高く寺域広く老樹爵蒼として堂宇荘厳を極め賽者日に多く誠に東京西郊の名刹なり。されど昔時は至って貧寺にして二三の雲水修行して漸く暮らしを立つる計りなりき。時の和尚殊に猫を愛しよく飼いならし自分の食を割いて猫に与へ愛育せしが、ある日和尚猫に向かい「汝我が愛育の恩を知らば何か果報を招来せよ」と言い聞かせたるが其後幾月日が過ぎし夏の日の午下がり俄に門のあたり騒がしければ和尚何事ならんと出てみれば、鷹狩の帰りと覚しき武士五六騎、門前に馬乗り捨てヽ入り来たり和尚に向かい謂えるよう「我等今当寺の前を通行せんとするに門前に猫一匹うずくまり居て我等を見て手をあげ頻りに招くさまのあまりに不審ければ訪ね入るなり暫く休息させよ」とありければ和尚いそぎ奥へ招じ渋茶など差し出しける内天忽ち曇り夕立降り出し雷鳴り加りしが和尚は心静かに三世の因果の説法したりしかば武士は大喜びいよいよ帰依の念発起しけむやがて「我こそは江州彦根の城主井伊掃部頭直孝なり猫に招き入れられ雨をしのぎ貴僧の法談に預かること是れ偏に仏の因果ならん以来更に心安く頼み参らす」とて立ち帰られけるが、是れぞ豪徳寺が吉運を開く初めにしてやがて井伊家御菩提所となり田畑多く寄進せられ一大伽藍となりしも全く猫の恩に報い福を招き寄篤の霊験によるものにして此寺一に猫寺と呼ぶに至れり。和尚後にこの猫の墓を建ていと懇に其冥福を祈り後世この猫の姿をつくり招福猫児(まねぎねこ)と称へて崇め祀れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁盛、心願成就すとて其の霊験を祈念する事は世に知らぬ人はなかりけり。                               
                            曹洞宗大谿山 豪徳寺

                            
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