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第3話

 状況確認は終わった。
 ここは間違いなく俺にとっては過去、そして俺自身の行動が導いた予測しえない未来だ。
 このままなら高確率で、一週間後に控えた学園祭の最中、ユーフェミアは行政特区日本の宣言を果たすはずだ。
 それからブラックリベリオンが起きればナナリーは攫われ、スザクに追い詰められる未来が待っている。
 いや、実際にはブラックリベリオンが起きたとしても、本当にそうなるかはわからない。
 それを経験している俺の判断がそうはさせないだろうから。
 だが、わざわざあの悲劇を繰り返したいはずが無い。
 それに、俺は知っている。
 俺の本当に掴み取りたい幸せを――。


 放課後の静かな生徒会室。
 ミレイは目の前に置かれた学園祭関係の書類に眼を通していた。今はまだ生徒会室に他の生徒の影はない。いや、二足のわらじでいつも忙しくしているスザクとシャーリーや、何かとサボりがちなルルーシュは今日来るかどうかも怪しい。リヴァルは逆に最近ルルーシュが忙しくしてばかりなので、やることもなく放っておいてもやってくるだろうけれど。
 ちらりと机に置かれた不思議な紙切れに眼をやる。電源の使用に関することや、必要な材料の在り処、調達方法などがやけに事細かに書かれている。幾つかの物資などに関してはなぜこんなものまで? と首を捻らずにはいられないものもそれには記されている。
 ルルーシュが作った、本人不在時の対応を記したものらしいが、その精度の高さにミレイは驚かずにはいられない。
 なぜ書かれているのかわからないような物資に関しても、幾つかは駆け込んできた生徒からの相談に対応する際に非常に役立っていた。まるで、そう相談が来ることがあらかじめわかっていたかのように。
“なんて、まさかね”
 妄想を頭から吹き飛ばして、ミレイはまた書類へと頭を切り替える。
 そのとき、生徒会室の扉が開いた。
「こんにちはー」
 ドアの隙間からひょこっと顔をのぞかせたのはシャーリーだった。
「あれ、シャーリー今日は部活だって言ってなかった?」
「え、うん、そうなんですけど」
 言いながらちらちらと室内に視線を移すシャーリー。
「誰か探してるの?」
「えっと、ルルーシュ君、今日は?」
 途端にミレイは不機嫌そうな顔になると、身振り手振りで大きくバツ印を作って見せた。
「だーめ、バツ、全然いません。全くどこほっつき歩いてんのかしら」
「はあ、今日も、ですか」
 シャーリーは我知らずため息をついた。あの雨の日から数日。ずっとこうしてお礼を言う機会をうかがっているのだが、さっぱり会えていない。
“学校もサボってるみたいだし、本当なにやってるんだろう”
「学園祭も近いっていうのに」
 そういって、ミレイはひらひらと書類を振って「ま、いつやってんだかわからないけど仕事はやってるみたいなんだけどね」と机の上に放り投げた。
“やっぱり、ゼロになって良くないことをしてるのかな”
 あれ以来自分は少し変だとシャーリーは思う。
 こんなとき胸の中がなんだか重苦しくなって、またため息が出る。その次は、ずっとお礼を言わせてもくれない彼にイライラが募る。
「で、なに、シャーリーったらルルーシュ探してたの?」
「まあ、その、この間ちょっとお世話になったんでお礼を」
 カバンから綺麗なラッピングが施された小さな袋を取り出す。
「美味しそうなクッキーね。でも、こういうときはそんな市販品じゃなくて、自分で手作りしなくちゃ」
「うー。ミレイさん、分かって言ってるでしょう」
 すねたシャーリーが可愛らしくて、笑いながらミレイは近づく。
「あはは、ごめんごめん。シャーリーってちょっと不器用だもんね」
「ちょっと、ぐらいならいいんですけど」
 自分で思い返してみても、卵の殻入りクッキーなんか渡さなくて良かったと思う。友人には「カルシウムはばっちりよね」とフォローなのかなんなのか良くわからない評価をいただいた。
「でもさ、お礼なんて結局その人の気持ちだから。ルルーシュにお礼って事なら、まずはそろそろ許してあげたら?」
「許して、ですか」
 ミレイの言っている事の意味は、理解は出来ないけれど、想像は付いた。知らず、クッキーの小さな袋を握る手に力がこもった。
「うん、それで前みたいにルルって呼んでやったら、きっとそれが一番喜んでくれると思うわよ」
 やっぱり、そうなんだよね。わたしは彼のことそう呼んでいて。でも今のわたしは何も知らなくて。
「会長。これ、あげます」
 差し出されたそれを反射的に受け取ってしまってから、ミレイは問い返す。
「え? でも、ルルーシュへのお礼なんでしょ?」
「いいんですよ。どうせ、早く食べないと賞味期限切れちゃうし」
「なんだったら咲世子に渡しておけばルルーシュには届くと思うけど」
「いいです。そこまでするほど大層なことじゃありませんし」
 頑ななシャーリーの様子に、ミレイは“あちゃー、ちょっと早まったかしら”と顔色を曇らせる。
「それじゃわたしは、部活あるんで失礼します」
「はいはい。……ほどほどにね」
 シャーリーはぺこりと、可愛らしく礼をして去っていった。
「ふう、あんた達がそんなだと、諦められるものも諦めきれないでしょ……」
 見送ったミレイはつぶやきながら、繊細な指先でなぞるように机を優しくなでていた。


「ナナリー、今日はご機嫌だな」
 食事が終わった席でルルーシュは最愛の妹にそう声をかける。彼女が笑顔でいると、ルルーシュもまた嬉しい。なにがそうさせたのかは知らないが、ルルーシュはそのことに感謝の気持ちを捧げた。
「そう見えますか?」
「ああ、今日はなんだかいつもより、雰囲気が柔らかい」
「そうですね。きっと、今日はお兄様と夕飯が食べられたからだと思います」
 その言葉がルルーシュの胸に突き刺さる。確かにここの所ある目標を達成するために出かけてばかりいて、一緒に食事を取ることすらできていなかった。
「……すまないナナリー。もう少ししたら、ゆっくりできるから」
「いえ、学園祭も近いし、お兄様が忙しいのはわかっていますから。……あ、そういえば」
 ごそごそと取り出したのは小さな袋に入ったクッキーだった。
「これ、お兄様にって」
「これは?」
「シャーリーさんからのお礼だそうです」
 お礼……この間のことだろうか。
 かさりと開けて出てきたクッキーを口に含むと、カカオの香ばしさとわずかな甘さが舌の上でほどけた。
「美味いな」
 胸の中がじわりと熱くなった。顔が見えなくても、その雰囲気が伝わったのだろう。ナナリーも頬をほころばせて笑う。
「良かったですね、お兄様」
「何がだ?」
 熱くなった頬をごまかすように少しとぼけた様子で聞き返す
「最近ずっとシャーリーさんとケンカしていたと聞きました。お二人がよそよそしいのは凄く違和感があって、皆さん心配していたんですよ」
 ナナリーは自分が心配していたというような押し付けがましい言い方はしない。だが、心優しいこの妹が誰よりもルルーシュのことを心配してくれていたであろうことは、ルルーシュには想像するまでも無いことだった。
 けれど、どんなにルルーシュがシャーリーと元の関係に戻りたいと願っても、それは一朝一夕になることではないから、彼はナナリーを安心させてやることが出来ない。
 その場限りの言葉でごまかすことが出来ないわけではない。だが、そんなことをナナリーに対してしたくないだけだ。
「シャーリーは、どんな様子だったかな」
 それでも、ルルーシュの望みもまた同じものだから前に進みたいと願う。それに例え上手くいかなかったとしても、今のままでいるのは彼には辛いから。
「あ……すいませんお兄様。私は直接シャーリーさんに会っていないんです」
「え?」
「そのクッキーを受け取ったのはミレイさんからなんです。お兄様が最近来ないから預けて行かれたそうなんです」
「そう、か」
 どんな経緯であったにしてもシャーリーからのお礼であると言うことは変わらないのに、なぜか残念だなと考えてしまう自分がいて、ルルーシュは困惑する。
「なあ、ナナリーはシャーリーのことをどう思う?」
「シャーリーさんをどう思うかですか。うーん……そうですね、とても良い方だと思います」
 ナナリーの様子をじっと見つめながら、ルルーシュは脳裏にシャーリーを思い描いて頷いた。
「どんな人にも物怖じしませんし、明るくてはきはきしてますよね。それに、ちょっと微笑ましいなと思うこともあります。可愛らしい人ですよね、シャーリーさんは」
 お兄様もそう思うでしょう? と微笑みかけられて、「あ、うん。まあ、そうだな」とルルーシュは逆に素直に肯定しきれない。だが、心のうちでは、ナナリーがシャーリーのことを悪く思っていないと知ってほっとしていた。まあ、シャーリーのことをナナリーが悪く思うなんて本気で思っていたわけではないが、それでもきちんと言葉にして聞けたのは良い事だった。
“大体ナナリーは俺がシャーリーと付き合うことになった時も特別反対しなかったじゃないか……いや、違う、あの時は既にナナリーは総督になった後だったよな。俺の傍にいたのはロロで……”
 彼の弟といって良い存在を思い浮かべた所で、しくりと胸が痛んだ。
“ロロはシャーリーを認めてはくれなかったということなんだろうな……”
 恨んだ事はあったけれど、最終的にロロはルルーシュにとって大切な存在になっていた。
 だからルルーシュは思う。あの時、スザクに言った事は何も潔かっただけというわけじゃない。
“シャーリーを死なせたのはロロじゃない。俺だ。俺が、ちゃんとロロの気持ちを考えなかったのが悪いんだ”
 知っていたはずだった、ロロがなにに執着してルルーシュの傍に居たのか。それを利用して彼を引き込んだのだから、当然わかっていた。なのに、ナナリーの場所を占める彼の事が煩わしくて、ちゃんと彼自身を見ることが出来ていなかった。
 だが今度は大丈夫だ。今なら俺にはナナリーがいる。
「ナナリー。あのな、もし家族が一人増えるとしたら、嫌か?」
「え、ええっ!?」
 頓狂な声を上げるナナリーにルルーシュがびっくりしてしまう。
「どうした、何か変なことを言ったか? それとも、そんなに……嫌か?」
 ルルーシュは不安に駆られる。家族が増えることをナナリーが嫌がる可能性は当然考えていたが、ここまで激しい反応をナナリーが見せるとは思っても居なかったからだ。
「いえ、そんなこと無いですけど、やっぱり突然でしたから」
 動悸を押さえるかのように胸に手を当てたナナリーは興奮したせいか少し頬が赤くなっていた。
「そうか。それじゃあ、特別嫌だということは無いんだな?」
「はい、でも、その少しお聞きしてもよろしいですか?」
 おずおずと小動物のように伺うナナリーにルルーシュは苦笑して言葉を返す。
「もちろん。そんな他人行儀な事を言わないでいいんだぞ」
「でも、お二人の関係のことですし」
「ん? いやまあそれはそうだが」
「もしかして、それが原因で、ずっとケンカしてらしたんですか?」
「……なんだって?」
「いえ、だから、私と住むことが問題でシャーリーさんとの仲がこじれたのなら」
「すまない、ナナリー。言ってる事の意味がわからないんだが……」
「え? お兄様、シャーリーさんに求婚なさったんでしょう? 学生ですし、早いとは思いますけど、私の事だったら何も気にすることはありませんから……」
「ち、違う! 一体なぜそんな話になるんだ!?」
「だって、シャーリーさんをどう思うかと訊かれて、次いで家族が増えるのは嫌かと言われたのでてっきりそういうことなのかと……違っていましたか?」
 そう言われて、ルルーシュはガンと頭をぶん殴られたような衝撃を受けた。
「……なるほど、確かに。だが、シャーリーとそんな予定はまだ無い。断然勘違いだ。……あー、紛らわしい訊き方をして悪かった」
「そうですか、びっくりしました」
 とはいえ、驚いたのはルルーシュも同じだ。というか、未だに心臓がバクバク高鳴ったままだ。自分でも頬が赤らんでいるのではないかと自覚症状があるから、このときばかりは愛しの妹の目が見えないことにわずかばかり神への感謝の念を抱く。
「家族が増えるって言ったのはシャーリーとは全然関係なくてな。ナナリーはまだ小さい頃だったから覚えていないだろうが、母さんの親戚の家にな、お前より一つ上の年ぐらいの男の子が居たんだ」
 ルルーシュはナナリーに向かってそういうことになっている事実を話し始める。
 ナナリーには嘘をつきたくないが、ロロを彼の弟として向かえるためにはこれだけはつかなければならない嘘だった。
「それで、戦争で両親を亡くされたと聞いてな。何とかできないかとここ最近ずっと手を尽くしていたんだよ」
「そういうことだったんですか」
 ナナリーは深く納得した様子で何度も首を振って頷いた。
「それでここ最近ずっとお帰りが遅かったんですね?」
「まあ、そういうことなんだが」
 嘘ではなかった。現在でロロがどこにいるのかそれをルルーシュはずっと探っていたのだった。
「ああ、もちろんお前が嫌だというなら……」
「いいえ。きっと家族は多い方が楽しいと思います。だから、お兄様は遠慮せずにその方を連れてきてくださいな」
「だが、不安じゃないか?」
「お兄様は何度かその方に会われて、よく知っているのでしょう?」
「ああ。いい奴だよ。ちょっと思いこみが強いけどな」
「それでしたら私が反対する理由なんかありません。私はお兄様を信用していますから」
「ありがとうナナリー」
 ナナリーがその言葉にちょっとだけ困ったように小首をかしげて頬に人差し指を当てる。
「でも、ちょっと残念です」
 ルルーシュはそれが二人きりで無くなって寂しいという意思表示なのだろうと思って、すかさずフォローを入れる。
「大丈夫だ。三人で住むようになっても、ナナリーが俺にとって大切な妹であることは変わらないさ」
「違います。そうではなくて、シャーリーさんとご結婚されるという話のほうです」
「な、それは!」
「くすくす。冗談ですよ。でも、お兄様のことをわかってくれるシャーリーさんみたいな方と結婚されるんでしたら、私はいつでも祝福しますから。そのときは真っ先に教えてくださいね」
「ああ、ナナリーにはすぐ伝えるよ」
 言ってルルーシュは軽くナナリーを抱擁する。
 ナナリーは抱きしめられながら、聞き逃していたことにしたルルーシュの台詞を思い返してもう一度くすくすと微笑う。
“そんな予定は『まだ』無い……ですか。頑張ってくださいね、お兄様”


 ルルーシュは座ったまま彼がやってくるのを待っていた。
 シュッと空気が抜けるような音がして、扉がスライドしていく。
「ん? 誰かいるのか?」
 ルルーシュはもったいぶった態度でゆっくりと椅子ごと振り向き、にやりと笑った。
「ようこそ、機密情報局局長殿」
 室内の鈍い光に青黒い仮面の表面がきらりと光る。
「だ、誰だ、貴様! う……ゼロ!?」
「さすがは機密情報局といったところか。私もここまで辿るのに結構な時間をかけさせられたよ」
 小さく含み笑いを漏らすゼロを不気味に思ったのか、局長が一歩後退った。
「き、貴様一体、なにを」
「少し、お願いしたいことがあってね」
「なんだと? 私が犯罪者の言うことを聞くとでも?」
「聞くさ、聞かないわけには行かないからな……」
 言い終わると同時にカシュッと音がして、ゼロの仮面の一部が開く。そこから覗いた瞳が局長の視線を捕らえた。
「ゼロが命じる……お前はこの書類の通りに行動してもらおう」
 ぴたりと動きを止めて硬直する局長にルルーシュはギアスがその効力を発揮したのを確信する。ルルーシュが紙封筒を差し出すと、局長はそれを恭しく受け取ってうなずいた。
 一つ、ロロを嚮団から招聘し任務に就くよう指示すること。
 一つ、その任務はアッシュフォード学園内のランペルージ兄妹の家族として暮らすこと。その際嚮団への招聘要望時には別の理由をこじつけること。
 一つ、任務の期限は無期限であらゆる状況においてこの任務が優先される。また、この任務は決して撤回されることは無い。
 一つ、ロロは報告の義務を持たない。
 一つ、ロロが任務に就くと同時に彼の過去に関する情報を公的機関などのあらゆる場所から削除すること。
 一つ、ロロが任務に就き、事後処理が終わった時にはこの書類もすべて破棄すること。
 他にも細々したことが記されているが、それがルルーシュの用意した書類だった。
 しばらくそれに眼を通していた局長は「了解しました」と口にすると早速指示を実行すべく動き始めた。
 ルルーシュはそこで大きく息をつき、立ち上がった。
 ロロの情報が機密情報局に登録されていて良かった。現状のまま嚮団と事を構えるのは得策ではないし、嚮団に乗り込んでギアスを使うのは危険すぎる。まあこの方法でも賭けの要素は残るが、あの時のV.V.の様子からしてもロロがそれほど嚮団にとって重要な駒とも思えないから、平気だろう。とはいえ念には念を入れておきたいが。
 ふう……だが今日は早く帰りたい。
 もう何日もシャーリーに会っていない。シャーリーの顔が見たいな、とルルーシュはぼんやりした頭で少し思った。


 学園祭の直前になってやってきたロロはひたすら戸惑っているようだった。
「あの、僕は……」
 その戸惑いは、任務自体のこともあるだろうが、こうして家族総出でクラブハウスの外で待ち構えていたことになのだろう。
「ようこそ、久しぶりだなロロ。今更だが一応自己紹介しておこう。俺はルルーシュ・ランペルージだ。よろしく」
 きっと彼にはきちんと伝わらないであろう思いを込めて、ルルーシュは久しぶりと口にした。
「は、はい、よろしくお願いします」
「こちらは妹のナナリーだ。どうか仲良くしてやってほしい」
 ロロは、目を開かず車椅子に乗るナナリーのことをどう思ったのだろう。ちらりと、ルルーシュに目を向ける。それに軽く首肯して答えると、ロロはそっとその手をナナリーへと差し伸べる。
「ナナリーです。よろしくお願いします、ロロ兄様」
「あ、ああこちらこそ……」
 ナナリーに手を掴まれてゆるゆると撫でられているのをくすぐったそうにロロは見ている。
「荷物は俺が持とう。ナナリーについて入ってくれ。ナナリー、案内を頼むぞ」
「はい、お兄様」
「え? でも」
「大丈夫ですよ。目が見えなくてもここにあるものなら隅から隅までわかりますから」
「う、うんわかった。それじゃ頼むよ……な、ナナリー」
「はい、行きましょう、ロロ兄様」
 こくんと頷いて彼の横を通り過ぎようとしたロロに、ルルーシュは耳打ちする。
「大丈夫だ。俺たちはちゃんと家族になれる」
「え?」
 目をすがめてルルーシュを振り仰いだロロに、彼は嬉しそうに笑って見せた。
「さあ、行こう。俺たちの家に」


to be continued

あとがき

 シャーリーって一日に何度頭の中で考えているのか。
 病気です。ええ、間違う事なき病気だとしか思えませんとも。
 今回ロロが出てきたので補足というかちょっと注意を。
 私はロロのことをシャーリーを殺したことで、特別恨んだりという感情は持っていません。
 まあ、そう思う人を否定するつもりもありませんけれど。
 しかし、なんと言うか、ようやくルルーシュが動いている場面が出てきました。
 と言っても、大したことはしてなくて、彼にとっての幸せのために色々根回ししているって段階にすぎないのですが。
 ある程度、先の展開は考えているものの、どうなるかはやっぱり書いてみないとわかりません。
 最低限、悲劇にはしないつもりですが、そこまで行くには途中でシャーリーとルルーシュを辛い目に合わせてしまうかも……。
 ていうか、今回シャーリーの出番少ないよ!(オイ)
 まあ今回の見所はナナリーの勘違いですね。(笑)

2008/10/21 栗村弘

 うわ、ロロの暗殺任務って、嚮団でやってたのか。機情に派遣されてたのはもう結構長いもんだとばかり……。
 この部分を嚮団に変更すると後々の展開に影響がありそうなので、この部分はとりあえずこのままで行きますorz
2008/11/11追記

 ロロの所属について一部修正。
 昨日このまま行くと書いたのにいきなりの変更ですいません。まあ、大勢に影響を与えない書き方にしたので問題ないとは思いますが。
2008/11/12追記
BGM Hitomi「Masquerade」折笠富美子「晴れのち夏の雨」



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